~ 士衛塾空手を通して、伝えたいこと 34 ~
士衛塾山梨の門下生に向けた、私からのメッセージを転載します
2023年 4月号 士衛塾山梨ニュースより
この間感じたことなどを、こちらに書いています。ぜひ、皆さまご一読いただければ幸いです
■ 冬期審査会・合同練習、最高師範セミナー ■
今回の冬合宿、盛りだくさんで、とても良かったです。審査会に合格した皆さん、おめでとうございました。山梨からは久しぶりに小野さんと中村さんの2名の初段が誕生しました。色帯という準備期間を経て、ここからが始まりで面白くなってくるはずです。今後は、自分自身のため、みんなのために稽古を積んでいってください。
ご覧の通り、子どもでもシニアでも、どんな状況下でも黒帯にはなることができます。組手が強いとか弱いとか、上手いとか下手だとかは関係ありません。黒帯の条件はただ一つ。「どんな困難なことがあっても、自分の立てた目標を諦めずに真面目に一生懸命に取り組めること」です。
今年1月15日をもって、いつも宿泊をしていた湖畔さんが営業終了となったため、今回より橋本屋さんへと宿泊場所が変わりました。老舗の民宿ではありますが、綺麗にされていて、食事もすごく美味しかったです。今後は橋本屋さんにお世話になろうと思います。やはり、みんなと一緒に過ごす時間は楽しいですね。
二日目の、最高師範セミナーはとても勉強になりました。すぐに実践できることをたくさん教えていただき、参加者は基本や移動、組手や型のレベルアップができたことと思います。山梨に帰ってきた翌日の月曜日の練習では合宿に参加した子たちの技のスピードや力強さが格段に上がっていました。
私は普段号令をかけている方なので、こういう機会に無心で一生懸命に稽古できることが、この上なく幸せな時間です。
参加者は空手だけでなく社会勉強など、多くの勉強をし、成長とたくさんのエピソードを持って帰ってくることができました。場所や環境を変えた稽古は、気持ちが引き締まります。また、機会があれば宿泊をしたり、セミナーを企画してみたいと思います。
■ 上手にならないためにどうするか ■
いつもと違い、逆の発想で考えてみましょう。
空手が上手になるためではなく、上手にならないためにどうしたらよいのかを考えます。
まずは、習わないことです(笑)。これでは話が終わってしまうので、習っていながら、あえて上手にならないようにするためにはどうすればよいでしょうか。
「先生の話を聞かない」「練習しない」「教えてもらったことと、ワザと違うことをする」「自己流で行う」「辛いことをしないで、常に楽をする」「試合には出ない」「合宿などの行事には参加しない」「自分自身の行動の枠は超えない」等々、結構あがるものです。成功するためのアイデアよりも成功しないためのアイデアの方がたくさん出るものです。仕事や生活など、生きていく上で、成功体験よりも、むしろ失敗経験の方が多いのかもしれません。ですから多くの方たちは、上手くならない方法を知っているはずです。もちろん上手くなるための方法は、この逆のことをすればよいので、上手くなる方法も知っているはずです。同じ努力をするなら、どちらの方向を行えばよいか明白です。「自分のやりたいことしかしない」人は、絶対に上手くなりません。むしろ落ちていきます。
子どもたちに教えている際に「これは、やってはいけませんよ」と言うと見事に、しかも上手にやってくれます(笑)思い起こせば自分自身も子どもの頃同じでした。「やっていけない」ことは「やりたくなります」(笑)
■ 見学と見物 ■
日々生活を送る中で、時として具合が悪くなる時があります。風邪であったりコロナであったりなどの体調不良。そういう時は、無理をせずに自宅で回復に専念するようにしてください。ちなみに私は、空手を始めて、特に自分で道場運営を行うようになってからは、何年もの間、怪我以外の体調不良で休むことははありません。それは「空手は健康に良い」ということなのでしょうか?
本題は、「怪我」の場合です。怪我の程度にもよりますが、道場に来られる状況ならば、出てきて見ると良いです。手が使えなかったら足技の練習。足が使えなかったら手技の練習。右手が使えなくても左手と両足の練習ができます。やり方はいくらでもあります。
組手ができなければ見ているだけでも良いです。
ここで大事なことはしっかりと「見学」=「見て学ぶ」ことが大事です。人の組手を客観的に見ると、とても学ぶことが多いのです。自分が一緒にやっていると、その中にいるため気づかないことも、距離を取ってみると気づくことが結構あります。指導者があえて外れるのは、そのためでもあります。
くれぐれも「見物」=「見て楽しむ」にならないように、稽古ができない時間を有効活用しましょう。
■ マスクは自由です ■
3月13日より、厚労省が示す通り、マスクの着用は個人の判断に委ねます。着けるのも着けないのも個人の判断となり、それについて善し悪しの判断はいたしません。ただ、運動中のマスクの着用はあまり推奨されません。が、花粉の飛散の時期とも重なっているので、それぞれの事情で対応してください。道場は、換気のため窓やドアを開けておくことが多くなります。
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