~ 士衛塾空手を通して、伝えたいこと 19 ~

伊藤龍吾

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テーマ:伝えたいこと



士衛塾山梨の門下生に向けた、私からのメッセージを過去のニュースより転載します。

2019年 2月号 士衛塾山梨ニュースより

■インド大会のこと■
 1月3日より、士衛塾山梨のインド道場の主催大会があると言うことで行ってきました。今まで数多く海外に行っているわりには、今回初めての一人旅でした。Facebookで繋がりはあったもののリアルに会うのは初めてという間柄。何もかも不安の中、空港の乗継等、念入りな下調べをしていきました。そして、この大会に私が行くことを呼びかけたところ、昨年士衛塾山梨に加盟した5つの道場のうち、インド3つ、スリランカ1つの代表が集まってくれました。日本より広いインド各地やスリランカから、大会会場のプネーに集まってくれました。ありがたいことです。
 色々な国に行きましたが、インドは良い意味で期待を裏切られる国でした。ひと言でいうと、エキゾチック、エキサイティング、デンジャラス、スパイシー。インドという国に行った人は、二度と行きたくないと思うか、大好きになるか、どちらかだと聞きますが、私は後者です。大好きになりました。空気は汚れていて埃っぽいし、道路は車・オートリクシャー・バイクでごった返し、ぐちゃぐちゃ。クラクションは鳴りっぱなし、人もその中を横断する。車線があってないようだし、時間にはルーズ。コンビニもないので不便、スラム街があったり、物乞いがいたり、牛やラクダが普通に道路を歩く。試合もひっちゃかめっちゃか(甲州弁)試合が終わったのは、午前0時を回っている(しかし、誰も文句を言わないで、楽しんでる)。ホントに良いところ無しなのです。
 しかし、なぜか面白い。日本とはまるで違う事に驚きを通り越して「面白い」。として、みんな良い人たち。ホテルでもいつも声をかけてくれる。お話し好き。写真好き。帰りにスーツケースに入らず、トロフィーを持っているといたる所で、声をかけられ写真を一緒に撮影をしたり、空港でも優遇される。
 この旅を終えて、つくづく日本は恵まれているなと思うと同時に、世知辛い世の中だとも思いました。昔のような「おおらかさ」は無く、足の引っ張り合いが横行しています。ぐちゃぐちゃなはずのインドに昔の日本を見たような気がします。妙に落ち着く・・・。今回もたくさん勉強させていただきました。価値あるものとなりました。

■動画の撮影を推奨します■
 昨年末、世界大会に行きましたが、今回は山梨からの入賞者は新潟に行っている藤巻明日香を除き、残念ながらゼロでした。
 新潟と山梨の違いは何だろうと、真剣に考えたところ、明らかな違いの一つに「練習の動画の撮影」があります。通常、山梨の方が動画を撮影するのは、大会の時のみだと思います。しかもバスで参加する場合は、試合の動画は撮れません。それ以外で良くて年に数回撮影できれば良いところです。
 私は、自分自身の試合の動画は必ず獲ります。見返して、評価をします。過去のものも見返します。練習も時々動画を撮り、現状を把握します。
 この様に動画は、自分自身を客観的に見るための非常に優れたツールとなります。自分ではできていると思ったことができていないことも、わかります。よく型の練習で、1人で型を演舞してもらい、周りのみんなで指摘しあう。これが自分自身で出来ます。これを新潟のご父兄(特に選手クラス)は毎回の練習で撮影し、帰りの車で見返したり、家に帰って見返したりして、動きをチェックしています。今日の動き、教わったことの到達点を、ずっと後の試合の動画でチェックするより、その日にチェックした方が、良いに決まっています。その成長の差は歴然としてきます。
 山梨の練習の現状を鑑み、毎回とまではいかないにしろ、たまに動画を撮影することをお勧めします。基本でも、型でも組手でも何でも、いつでもOKです。選手クラスなら、組手は終了30分前くらいから始めます。お迎えを早く来ていただき、ぜひ撮影してください。型も撮影することはとても大事です。大変でしたら、ビデオを三脚に立てての撮影も良いです。お願いいたします。

■門下生の笑顔がすべて■
 私たちは、試合に出た選手に悔しい思いをさせたくありません。笑顔が見たいです。そのためには嫌われることを苦と思わずに、門下生ひとりひとりと真剣に向き合っていきます。今回の世界大会で、優奈の泣き顔を見てつくづく思い知らされました。この子が泣いているのは私の甘さのせいなのだなと思いました。
 私が見たいのは、この子たちの笑顔なのです。

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伊藤龍吾
専門家

伊藤龍吾(格闘家)

新國際空手拳法道「士衛塾」山梨県支部

世界大会入賞者を多数持つ士衛塾では、初心者から上級者まで、目的に沿った指導ができます。指導者はプロとして自覚と誇り持ち、常に研究と勉強・実践を怠りません。一流の道場からは一流の選手が育ちます。

伊藤龍吾プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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