~ 士衛塾空手を通して、伝えたいこと 69 ~
~士衛塾空手を通して、伝えたいこと~
士衛塾山梨の門下生に向けた、私からのメッセージを過去のニュースより転載します。
2018年 9月号 士衛塾山梨ニュースより
2018年9月24日に行われる士衛塾山梨の主催大会「蹴拳杯」ですが、出場カテゴリーを減らしたにもかかわらず、士衛塾山梨からは昨年よりも多く出場していただきました。心より感謝申し上げます。
特に今年は入門数カ月の子たちが繰り広げる「技術組手」が熱い戦いとなることでしょう。この中から将来素晴らしい選手が生まれてくれることを期待します。 技術組手は、基本的に入門1年未満で試合出場が初めての子が出場できます。この試合の見所は、攻撃をしない相手に向かって、普段道場で教わっている突きや蹴りを出すことです。つまり練習の成果の発表の場です。力任せの適当な突きや蹴りではなく、ガードがしっかりした「キレイな」突きや蹴りを出すのがポイントです。難しい技(上段蹴りや後ろ回し蹴り)なども評価ポイントとなります。声も判定の材料になりますから、選手の皆さんはしっかりと大きな声を出して行ってください。
こういう場を経て、相手と対戦する自由組手へとなります(少し前までは、技術組手は無く、自由組手しかありませんでした。技術組手は士衛塾しか行っておりません)。もちろん、技術組手からではなく自由組手から始めても何の問題もありません。年数がたった子や試合経験がないのに昇級していった子は自由組手がデビュー戦となります。
私たちが行っているフルコンタクト空手は、本来防具は急所のみ着用です。しかし、子どものうちは安全が第一ですので、防具の着用が義務付けられます。ヨーロッパなどでは12歳くらいまでは、胴プロテクターを着用します。審判も安全を第一に考えジャッジをします。
子どものうちから練習をすることでと筋肉や骨が鍛えられ、大人になった時の防具なしの素手素足の試合への移行もスムーズです。ここからが本来のフルコンタクト空手の醍醐味です。残念なことに、子どものうちに辞めてしまった方は、フルコンタクト空手ではなく防具付きの空手で終わってしまい。フルコンタクト空手のすごさを体験できません。
8月10日(金)・11日(土)に行われた二日間のセミナーお疲れ様でした。参加した生徒一人一人が普段感じることの無いものを感じ、レベルアップしたと確信しています。
一日目の最高師範セミナーで木村最高師範も仰っておりましたが、空手は子どもだけでなく、ご父兄にもぜひお勧めします。何かあった時に、家族を守る力を備えるべきです。子ども達にはいつも言っていますが、最大の護身は「その場から大声を出して逃げること。」。実は容易いようで、なかなかできません。普通は足がすくんだり、腰を抜かしてしまったりするものです。そして、「空手やっているからと言って決して大人に立ち向かわないこと」。力では大人に勝ることはできません。護身術も同様です。その場で急にできるか、力負けしないか・・・。急にできるようにするためには、繰り返しの練習が必要です。力の差については、カウンターの技を入れることで解決できます。
話しを元に戻しますが、私も34歳から子どもと一緒に始めました。チラシに載っていた瓦割りやバット折りの写真に感動してです。しかし、意気込んで電話でいきなり「入ります」と言ったわりには、準備体操でもう辞めようかと思いました。そういえば、最初に「見学してから決めてください」と言われてました。一緒に空手をやっている者ですから家族の会話も自然と進み、子どもがライバルでもあり、素直に尊敬できたりしました。他の家庭より、子どもと同じことを取り組む時間は持てています。士衛塾山梨には藤巻先生も同様ですが、親子で一緒にしている方も多いです。さぁ、お父さんお母さん、家族を守れる力を手に入れましょう。大丈夫です子どもと同じ負荷の練習は身が持たないので、自分のペースで大丈夫です。迷ったらGOです。
最後に、空手にかけてみました。仕事や日常と置き換えても面白いかもしれません。
真に弱い空手家とは、
①組手が格下の相手だと必要以上に張り切り、格上だと必要以上に手を抜く。
②格下の者には、間違った持論を語り、格上には持論すら語れない。
③素晴らしい先生を知っている話しを格下に語るが、実際その方に会っても挨拶すらできない。
④弱気はくじき、強気にはひれ伏す。
⑤講釈は一人前だが、他が伴わない。
⑥どうでもいいところで見栄やプライドをはる。
⑦やたら新人と組手をしたがる。
⑧格下の仲間をつくり、その頂点でチヤホヤされたい。
⑨自分は出来ないため、他人の自慢ばかり
⑩これらのことに自分で気づいていない。誰も教えてくれない。