ジュエリーの修理に思う

2018年5月5日

テーマ：ジュエリーの修理

コラムカテゴリ：くらし

コラムキーワード：ジュエリーコーディネーター

ジュエリーの修理に思う

ジュエリーの修理は実に多種多様で複雑です。曖昧とお考えの皆様も多いと思います。現場に携わって50年の経験からの思いを述べてみます。
　今回は、修理を依頼される場合の大事な点を記してみます。宝石店にお出かけになられた時、下記の点を留め置かれます様、お勧めいたします。

①先ず、修理が可能か、可能でないかをお聞きください。

②可能な場合は修理の方法をお聞きください。修理に依っては、結果が同じでも、色んな方法があります。方法によって、修理後の違いが出る場合もあるからです。

③必ず見積もりを取って下さい。出来るだけ精度の高い見積もりを要求なされては如何でしょうか。

④修理に要する時間をお聞きください。簡単な場合と複雑な場合では完成時間がかなり違います。

⑤『預かり書』を受けて取って下さい。可能な限り詳しい情報を書いてもらいたいですね。完成時にジュエリーと引き換えになりますので、大事に保管なされて頂きたいです。

次に修理の多種多様、複雑さを例にとって述べてみます。
◎リングのサイズ直しの場合を考えてみます。
〇サイズを大きくするか、小さくするか？
〇素材は何か？
〇ブランドであるか、否か？
〇どんなデザインか？幅や厚さは？
〇宝石が入っているか、否か？
〇入っている宝石の種類、数、大きさ、宝石の留め方は？
〇新品仕上げが必要か、否か？
上記等の要素が修理代金や完成時間を大きく左右します。言い換えれば要素が少なければ低価格、短期間での完成となります。ただ、シンプルなリングでもかなり大きくする場合や、太かったり厚かったりの場合は高額な修理代金の可能性があります。リングの場合に限定しても、複雑ですので、電話やメールだけでは、精度の高いお答えは出来かねます。やはり、実際に宝石店にお出かけになられ、説明をお聞きした上で、修理をお任せするか、否かを判断なされますことをお勧め申します。
それぞれのジュエリーには、それぞれの思いがございます。ジュエリーは心身にとても良い効果をもたらし、周りの皆様にも元気を与えてくれます。お持ちでありますそれぞれのジュエリーは、大切に保管するのではなく、どんどんご愛用頂きますことをお勧め申します。それには、修理、メンテナンスは欠かせません。ご自分の思いを述べられまして、修理を依頼する宝石店をお決めになられてはいかがでございましょうか！！
宝石の命は、美しさ、輝きです。