これだけは身につけよう。ビジネス文書の基本
トラブル回避の基礎知識5
会社の印鑑について考えてみましょう。 「代表者印」、「社印」、「銀行印」の違いとは?
当コラムに書いたものの中から「ハンコの話、この前読んだよ。」なんて、当たり前の話にありがたい反応がありました。印鑑の説明や各種の印の使い分けの話でした。
調子に乗って、今回は「会社で使用する印鑑」について違いの再確認をしてみましょう。
(代表者印)
私たち行政書士が皆様のお手伝いをさせていただく業務に「会社設立」があります。
会社を作るには、法務局に会社の印鑑を届け出ることになっていますが、この届出印鑑のことを「代表者印」と言います。この代表者印のことを世間では俗に「丸印」などと呼んだりしています。
会社の登記を申請する時点までに「株式会社◎◎◎代表取締役之印」などと彫ったものをご用意くださいなどとお伝えしているものです。
この代表者印が会社の実印ということになります。登記申請、契約締結などの非常に重要な業務を行う際などには、法務局に申請して印鑑証明書を発行してもらうことができます。
(社印)
社印とは、その形状が丸い代表社印に対し、四角い形をしているので「角印」と呼ばれるものです。
代表者印よりも大きめのものが多く、「株式会社◎◎◎之印」などの印影が、請求書とか領収書などに押されています。
会社の名前のど真ん中にドーンと押されていることも多く、とても立派で威厳があるのですが、実は会社を代表する印ではなく、単なる認印でしかありません。
(銀行印)
会社が当座取引のある銀行には、あらかじめ印鑑届を行います。手形等の振り出しの際には必ずこの届出印たる銀行印が必要です。この印鑑だけで手形等が振り出せるのですから、ある意味代表者印以上に重要な印ということになります。
以上