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コロナ給付金の想い出

野上明人

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テーマ:コロナ

 昨日の新聞記事で、「コロナ給付金、もらえぬループ」という記事に目がとまりました。
 私も3年前の5月から、最後は2年前の2月まで、持続化給付金の手続きに追われていました。

 士業も行政のごとく縦割りです。税理士の仕事は税務代理なので確定申告書を作成して手数料を頂戴します。しかし、コロナの持続化給付金の申請は、厳密には行政書士か弁護士の守備範囲です。でも政府がコロナの蔓延を防ぐために時短要請や休業要請を行ったために、速やかな持続化給付金の支給が必要になりました。そこで、国会答弁で「緊急事態なので、税理士も持続化給付金の申請手続きができる」という特例が設けられて、かなり忙しい半年間を過ごすこととなりました。

 基本的には、自分の顧問先で希望する方、対象になる方すべてに代行申請を行いました。もちろん数字を捏造するようなことはしておりません。またその手続きに関しての別途料金もいただきませんでした。給付金の趣旨はコロナのために売り上げが減少し、生活に困っている事業主を支援するためのものですから、私は手弁当でした。

 この時期には顧問先以外の方々からも申請手続きのお願いをされましたが、残念ながらすべてお断りしました。その方たちの直近の売上高が正確なのかどうか、判断できなかったからです。中には、明らかに給付対象者ではないにもかかわらず、「お礼はするから出してくれ」という悪魔のささやきのようなお願いも受けました。もちろんお断りしましたが。

 さて最初の新聞記事ですが、何度も申請しているのに、申請要件を満たしているのに、いまだに支給されず、そのため裁判に訴えているというものでした。

 私は半年間に何十件も申請していたからよくわかるのですが、申請した時期によってはすぐに支給を受けられた人たちと、何度か追加の資料提出を求められ、ようやく支給を受けることができた人たちがいました。ただ新聞記事のように最後まで不受理、給付金がもらえなかったという例はありませんでした。私の感触では、9月を境に急に審査が厳しくなり、特に年末から翌年2月までは、申請会場に出向いて長々と説明しないと給付を受けられませんでした。まさに新聞記事にあるような『不備ループ』でした。
 審査基準を格段に厳しくして、自分のほうから申請をあきらめさせた、という記事の指摘は当たっていると思います。

 教訓・・・瞬発力がたいせつだ

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野上明人
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野上明人(税理士)

野上明人税理士事務所

「パソコンが苦手、経理が分からない」。そんな個人事業主の方、小規模法人の方が得意です。融資相談も得意です。税務に関する相談には無料で応じていますので、お気軽にお問い合わせください。

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