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コラム

「課税の公平性」を考える

2021年9月17日

テーマ:消費税の課題

コラムカテゴリ:お金・保険

 総選挙が近くなってきました。
 今回は初めて、選挙日が任期の後ろにズレるようです。ありえない話ですね。

 さて、選挙がちかくなると、たいてい話題になるのは税金のはなし。
 身近ですし、話題にしやすいテーマですね。
 選挙の前ですから、「消費税率をあげましょう!」とはどの政党も言ってませんが、本音としてはあげたいところでしょう。
 しかしながら、選挙の前のいまごろなら「消費税廃止!」とか、「消費税率は5%に!」が受けると思われているのか、そういう主張もよく目にします。私は決してお金持ちの見方ではないつもりですが、消費税の廃止は現実的に難しいと思います。ただし最低限、食料品やお酒には消費税をかけるべきではないと思っています。食料品はいわば生活必需品です。生きるために必要なものに税金をかけるのはおかしい、と思います。お酒は生きるために必要なのか?と言われそうですが、少なくとも私には必要です。・・・説得力がありませんね。言い方を変えましょう、お酒にはすでに酒税という税金がかかっているので、消費税をかけると二重課税になるのでけしからん、としておきましょう。
 前の選挙の頃に、与党の某党が「軽減税率」を導入したことによって、いわば庶民の味方のような顔をしていますが、消費税率が8%と10%の二種類あることによって現場がどれほど大変なことになっているのか、当事者以外のかたはほとんどご存じないと思います。ドラッグストアで買い物をした時のレシートに8%と10%の記載があれば、仕訳は2行になります。買い物の中には「私物」もあるので、そういったものを除外する必要がある場合には、さらに面倒な計算が必要になります。
 第一、税率が8%のままなのに、どうして「軽減税率」なのか?「据置税率」と呼ぶのが正しい日本語ではないでしょうか?
 分かりにくくて混乱する複数税率をやめて、消費税率は単一税率にすべきです。15%でも20%でも構いません。ただし、食料品(酒類を含む)は0%に、つまり非課税にすべきです。土地の売買や家賃も消費税は非課税です。私は簡単な話だと思うのですが。
 結局のところ、ぜいたく品に税金をかけていた昔のままの物品税でよかったのではないのか、と考えています。

この記事を書いたプロ

野上明人

税務相談のプロ

野上明人(野上明人税理士事務所)

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