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セミナー「当事者と共に学ぶこころの病気」➀ 「うつ」を考える(5月16日)のご報告

2015年5月22日 公開 / 2021年12月3日更新

テーマ:メンタルヘルス(心の健康)

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング


このセミナーの一部は、上の動画でご覧くだだけます (2分)。
(なお、この動画の撮影については参加者の了解を得ています。また、この動画は最初にNPO
法人ここらいふのホームページに掲載されたものを、NPO法人ここらいふの了解を得て転載
しています。)

◎セミナー「当事者と共に学ぶこころの病気」の第1回 −「うつ」を考える− を、5月16日(土)
に富山市の県民共生センターサンフォルテで開催しました。 
これは、NPO法人ここらいふの今年度のセミナーシリーズの一環です。

参加者は11人と少人数でしたが、うつの当事者、心理カウンセラーなどの専門家、企業経営者や
県会議員(平木 柳太郎さん)など多岐にわたりました。

私の方からは、うつについての最近の研究の動向を以下のように紹介しました。                         
1.研究の対象
・脳神経科学からの解明へ
・遺伝子レベルの研究へ

2.診断方法
・問診中心から生理的指標(マーカー)の確立へ
・気分障害をそれぞれ独立したものととらえるのでなく、連続線上にあるものととらえる

3.治療方法
・薬物療法(抗うつ薬)以外の方法の開発へ
 例:低周波筋刺激(low-field magnetic stimulation (LFMS))
・心理療法:認知行動療法のほかに瞑想(マインドフルネス瞑想)の活用
・当事者だけの問題とせず、当事者を取り囲む関係者・地域社会の問題ととらえる
 かかわり方へ 
 例 :ACT (Assertive Community Treatment)

その後、うつの当事者の人からは、仕事と両立するためにいろいろな試みをしたことの紹介
があり、また企業の経営者からは、採用する際にうつの人にどう対応すべきかとの質問が
ありました。

私としては、「うつ」を単に純粋な個人の問題や病気ととらえるのではなく、歴史や社会の
価値観の変遷など大きな視点でとらえることが必要、との問題提起をしました。

この「当事者と共に学ぶこころの病気」セミナーは、今後以下のように続きます。

6月13日(土) 午前10時~12時 「発達障害」を考える
7月11日(土) 午前10時~12時 「ひきこもり」を考える
8月 8 日(土) 午前10時~12時 「不安障害」を考える
9月12日(土) 午前10時~12時 「統合失調症」を考える

それぞれ各回一回限りの参加もできますので、興味のあるものにご参加ください。

○会場:県民共生センターサンフォルテ(富山市港入船町6-7・JR富山駅北口10分)

○受講料:各回1,620円(税込)。 なお、「精神障がい者手帳」所持や「精神障がい年金」
受給の方は、今回受講料は無料となります。これはNPO法人ここらいふの理念の一環です。 
ご利用ください。

○申し込み方法:講師 村田 晃まで、直接電話またはEメールで申し込んでください。
(先着14名まで、毎回開催前日まで受付け)
・電話: 076-471-6860(うつ心理相談センター)
・Eメール: utusodan@yahoo.co.jp

このセミナーについてのご質問も遠慮なく上記にどうぞ。

村田 晃 心理学博士(PhD University of Denver USA) ・臨床心理士
       うつ心理相談センター所長 
〒930-0884 富山市五福末広町1199 津林ビルA202

この記事を書いたプロ

村田晃

心理相談・カウンセリングのプロ

村田晃(うつ心理相談センター)

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