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セミナー 当事者と共に「発達障害」を考える (6月13日)のご報告

2015年6月29日 公開 / 2020年10月27日更新

テーマ:メンタルヘルス(心の健康)

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 発達障害 診断発達障害 支援


このセミナーの一部は、上の動画でご覧いだだけます (11分30秒)。
(なお、この動画の撮影については参加者の了解を得ています。また、この動画は最初にNPO法人
ここらいふにより掲載されたものを転載しています。)

◎セミナー「当事者と共に学ぶこころの病気」の第2回 −「発達障害」を考える− を、6月13日(土) に
富山市の県民共生センターサンフォルテで開催しました。 
これは、NPO法人ここらいふの今年度のセミナーシリーズの一環です。

参加者は15人で、「発達障害」の当事者及び家族が半数を占め、他に心理カウンセラー、企業経営者
など多岐にわたりました。

私の方から最初に、「発達障害」について以下のように紹介しました。  
                 
1) 「発達障害」 の定義・範囲は必ずしも一定していないし、また変わりうる。
例:
国際的な精神疾患診断基準の一つDSM-5 (米国精神医学会の診断基準)では、
従来のいわゆる「アスペルガー症候群」が「自閉症スぺクラム障害」に吸収されている。

2.)「発達障害」に関する最近の研究の動向
研究の対象
・遺伝子(原因を遺伝子に求める)が中心
例:最近の英国の研究では、発達障害に関係する12の遺伝子を発見

治療方法
・社会性訓練(socilal skills training)や行動変容(行動療法)が主流
・薬物療法はあくまでも対症療法的なもの
      
その後、大部分の時間を参加者での話し合いにあてました。
「発達障害」の当事者からは、多動な自分を周囲から理解されない悔しさや、怒りのコントロール
がうまくいかないなどの話がありました。
一方で、自分を理解してくれる企業に就職してやっていることの紹介もありました。

私からは、「発達障害」は基本的には社会的な概念であり、したがって単に当事者が変わる
努力をするだけではなく、社会も「発達障害」に対する見方を変えて当事者が住みやすいよう
に変化する必要がある、との問題提起をしました。

この「当事者と共に学ぶこころの病気」セミナーは、今後以下のように続き、次回は「ひきこもり」に
ついてで、7月11日(土)です。

7月11日(土) 午前10時~12時 「ひきこもり」を考える
8月 8 日(土) 午前10時~12時 「不安障害」を考える
9月12日(土) 午前10時~12時 「統合失調症」を考える

それぞれ各回一回限りの参加もできますので、興味のあるものにご参加ください。

○会場:県民共生センターサンフォルテ(富山市港入船町6-7・JR富山駅北口10分)

○受講料:各回1,620円(税込)。 なお、「精神障がい者手帳」所持や「精神障がい年金」
受給の方は、今回受講料は無料となります。これはNPO法人ここらいふの理念の一環
です。 ご利用ください。

○申し込み方法:講師 村田 晃まで、直接電話またはEメールで申し込んでください。
(毎回開催前日まで受付け)
・電話: 076-471-6860(うつ心理相談センター)
・Eメール: utusodan@yahoo.co.jp

このセミナーについてのご質問も遠慮なく上記にどうぞ。

村田 晃 心理学博士(PhD University of Denver USA) ・臨床心理士
       うつ心理相談センター所長 
〒930-0884 富山市五福末広町1199 津林ビルA202

この記事を書いたプロ

村田晃

心理相談・カウンセリングのプロ

村田晃(うつ心理相談センター)

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