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「自分自身のためのボランティア活動のすすめ」

村田晃

村田晃

テーマ:心理相談・カウンセリング

「自分自身のためのボランティア活動のすすめ」について、エフエムいみず(79.3MHz) の
私の番組、「心に元気を!大人のメンタルヘルス」(4月11日水曜)で話しています。

ボランティア活動が社会に貢献することは誰も認めるところでしょう。
しかし私は、あえて「ボランティア活動は人の為にやるのではなく、自分自身の為にやるもの」
といいたいと思います。言い換えれば、「ボランティア活動は基本的には自分自身の心身の
健康の為にやるもの」ということです。

この考え方は自己中心的でおかしいと思われる人も多いかもしれませんが、私が「ボランティア
活動は基本的には自分自身の為」と考える理由は次のとおりです。

(1)ボランティア活動は「人の為」と思ってやると、自分の限界を超えてついつい無理しがちに
なる。その結果いわうる「燃え尽き」てしまいがち。結果的には、相手にとっても自分にとっても
良くない結果になる。

これを基本的には「自分の心身の健康の為」と位置付ければ、必要以上に無理せず、結果的に
長続きしてボランティア活動ができ、相手の為にもなる。

実は、心理カウンセラーの中でも無理をする余り「燃え尽き」てしまう人がいるのです。これは、
後に残されたクライエント(相談依頼者)に対しても無責任な行動であり、真に相手のことを
考えていない行動、といえます。

(2)また、「人の為」にと思っていても、実際には自分のしていることが相手のために
なっているかどうかはよく分からないことが多いのではないでしょうか。
一方で、「自分の為」にやっているかどうかは自分で分かりやすいと思います。

ですから、少なくとも自分は「自分自身の為」にやっているということを自覚するのは、
「人の為にと思う余り、相手が必要としない余計なお節介をしてしまう」ことを防ぐことにも
なると思います。

この、「善意の押し売りの余り、相手を逆に心理的に傷つけてしまう」、ということは、心理
カウンセラーとして避けなければいけない重要な事の一つです(私が所属する米国心理学会
[APA]の倫理綱領による)。
ちなみに私は個人的には、心理カウンセラーとして避けるべき最も重要なことと考えています。

言い換えれば、「己の限界を知り、自分のできない事をしない」ということでしょうか。

以上、いろいろ述べましたが、私の考え方は間違っているという人もおられるでしょう。どうぞ
どしどし反論をお寄せください。

ちなみに、私のボランティア活動経験は以下のとおりです。

○米国滞在中
1.ホスピスに入所中の人の話し相手
2.ホームレス宿泊施設での朝食の準備
3.捨て犬などの動物収容施設での犬の散歩
4.日本語勉強中の米国人の会話相手

○現在
1.富山県に住む外国人の日本語学習の援助
2.視覚障がいの人の散歩や買い物の援助

なお、更に詳しい内容はエフエムいみずのインターネットラジオで聴くことができます。
インターネットで聴くには、次にアクセスしてください。
http://www.voiceblog.jp/fmimizu/ バックナンバー第46回

心理学博士 (PhD University of Denver USA)
村田 晃

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村田晃
専門家

村田晃(心理カウンセラー)

うつ心理相談センター

法務省心理技官として25年勤務後、米国の2大学院に15年留学、カウンセリング心理学修士号及び博士号取得。 留学中にうつ病になり精神科病院にも入院。その体験からうつへの関心を強め、以後うつを多面的に研究

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