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その4. うつをどう考えるか (二回目)

村田晃

村田晃

テーマ:心理相談・カウンセリング


 心理学博士の村田 晃です。

前回は、うつにはいい面もあると述べました。

なぜなら、うつの十人に一人あるいはそれ以上と

いう高い出現率は、進化論の適者生存の見方から

すれば、その存在に意味がある、つまり人間の生

存に役立つ面がある、と考えられるからです。

進化論の立場から心の問題を考える研究者は、

人間の心は、体と同じく環境に適応するように

自然淘汰により形作られてきたと考えています。

これらの研究者は、人間の心の究極の目標は単に

「幸せ」を追い求めるのではなく、人間を種とし

て残していくことだと考えています。

言い換えれば、うつは環境に対する適応行動で

あり、自然が人間に与えた生存のための一方法で

ある、というのです。(続く)

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村田晃
専門家

村田晃(心理カウンセラー)

うつ心理相談センター

法務省心理技官として25年勤務後、米国の2大学院に15年留学、カウンセリング心理学修士号及び博士号取得。 留学中にうつ病になり精神科病院にも入院。その体験からうつへの関心を強め、以後うつを多面的に研究

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