創作表具
先日近所の方が母親が大事に世話をしていた金魚の拓本を
掛け軸にして欲しいという相談を受けた。
早速お客様と裂地の雰囲気や寸法を話し合い制作に取り掛かった。
〜後日〜
そのお客様が再びお越しになられた。一つの羽織を持って。
母親が寝巻きに使っていた物らしい。
それまで進めていた工程を一度振り出しに戻し
一からデザインし直すことを決めた。
完成した掛け軸がこちらになる。
一文字と呼ばれる作品の上下に直接触れる部分と天地の下に羽織を使用した。
羽織の文様の出し方にも気を配った。
お客様にも喜んで頂けて大変嬉しかった。
母親が着ていた羽織とその母親が大切に育てていた金魚が一つに
集約された感慨深い作品となった。
それにしてもここまで大きな金魚は見たことがない。。。