113.【100年企業編】忙しいのに利益が残らないを卒業!高単価でも大満足される「価値のパッケージング術」
はじめに、こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。
前回(第115回)は、長年培ってきた技術やこだわり(人肌感)という本質を守りつつ、最新のAIやデジタルを掛け算して現代のお客様に伝わりやすい形へ磨き上げる「温故知新のイノベーション術」についてお話ししました。
さて、116回目のテーマは、現場の仕組み化(第110回)やAI活用(第106回)が進み、社長のスケジュールにゆとりが生まれた時に訪れる「社長の時間の使い方のアップグレード」です。
「AIやスタッフのおかげで現場の業務から離れられたけれど、急に手持ち無沙汰になって何をしていいか分からない」
「現場から離れると、自分がサボっているような罪悪感があって、つい現場の仕事を手出ししてしまう」
真面目で現場叩き上げの経営者様ほど、自分が忙しく手を動かしていないと不安になり、せっかく浮いた時間を再び細かな現場の作業で埋めてしまいがちです。
しかし、現場を離れた経営者が目指すべき真のゴールは、単に「楽をすること」ではありません。自由になった「頭と時間」を、10年後の会社を支える新しいアイデアや利益を生み出す「クリエイティブな活動」へと振り向けることです。
今回は、社長が現場の手放しから一歩進み、会社全体の未来を創る「クリエイティブ経営」へシフトするための具体的なアクションをお伝えします。
経営者の「忙しさの質」をガラリと変える
経営者の仕事には、大きく分けて2つの「忙しさ」があります。
- 【作業の忙しさ(ルーティン)】:日々の現場、事務作業、トラブル対応、トラブルの穴埋め
- 【創造の忙しさ(クリエイティブ):新しい仕掛けの構想、他業種との交流、顧客との雑談、未来の勉強
これまでの連載でお伝えしてきたAIや仕組み化の目的は、「作業の忙しさ」を限りなくゼロに近づけることでした。
作業の忙しさを手放して生まれた「心の余白(第96回)」を使って、これからは「創造の忙しさ」に100%のエネルギーを注ぎ込んでいきます。社長が「考える・出かける・人と会う」ことこそが、数年後の大きな利益(新サービスや新しい顧客)へと化けていくのです。
クリエイティブ経営にシフトする「3つの自由行動」
現場を任せた社長が、日常で取り入れるべき3つのアクションをご紹介します。
1.「外の空気」を吸いに行き、異業種のアイデアを拾う
事務所や現場に引きこもるのをやめ、全く違う業界の店舗に行ったり、街を散歩したり、セミナーに参加したりします。
「あのお店の接客(人肌感)は気持ちいいな。うちの会社にも取り入れられないか?」「あのカフェのメニューの見せ方は、うちの見積書に活かせそうだな」といった、新しいアイデアの種を外から集めてくるのが社長の役目です。
2.上質なお客さま(ファン)と「お茶を飲む(雑談する)」
売り込みの商談ではなく、第88〜91回で繋がった「大好きなファンのお客様」の元へふらりと挨拶に伺います。
お茶を飲みながら世間話をすることで、お客様が今何に悩んでいるのか、世の中のニーズがどう変化しているのかという「生きた本音(第104回)」を肌で感じ取ることができます。これが次のヒット商品の原動力になります。
3.AI参謀と「未来の妄想ミーティング」をする
誰もいない静かな時間を作り、AIに向かって「もし予算や制約がゼロだったら、どんな面白いサービスをやろうか?」と語りかけます。
AI参謀と行う「未来の妄想プロンプト」
一人で新しいビジネスモデルを考えると頭が固くなってしまいます。ここでAI参謀(第82回)を壁打ち相手(思考のパートナー)として使います。
【AIへの指示文(プロンプト)例】
「当社は〇〇(業種)を行っています。日常の現場業務は仕組み化されて時間が生まれました。今後5年で当社が【他社が絶対に真似できないユニークな新サービスやファン化の仕掛け】を作るとしたら、どんな面白いアイデアが考えられますか? 常識にとらわれない奇抜で温かい(人肌感のある)アイデアを5つ提案してください」
AIが出してきたアイデアを眺めながら、「あ、これはうちの〇〇君の強みと掛け合わせたら面白いぞ!」と妄想を広げていく。このワクワクする時間こそが、経営の醍醐味であり、会社を劇的に進化させるクリエイティブな時間なのです。
社長が楽しそうに未来を語る会社は絶対に潰れない
現場で目の前の作業に追われ、疲弊して眉間にシワを寄せている社長のもとに、新しいチャンスや良い人財、上質なお客さまは集まってきません。
社長が現場を信頼して任せ、自由に動き回り、いつも「今度こんな面白いことをやろうと思っているんだよ!」と目を輝かせている。
そんなワクワクする雰囲気(ごきげんな空気)を持つ会社には、スタッフも生き生きとついてきますし、お客様も「この会社と一緒に面白い未来を作りたい」と引き寄せられていきます。
作業の手を止め、未来を創るクリエイティブな一歩を踏み出していきましょう。
今回の実践ポイント
- 「作業の忙しさ」をAIとスタッフに任せ、「創造の忙しさ(考える・会う)」へシフトする
- 事務所を飛び出し、異業種のアイデア収集やファン客との「雑談のお茶」に時間を使う
- AI参謀と定期的に「未来の妄想ミーティング」を行い、新しい利益の種を育てる
現場を離れることは、サボりではなく「未来を作る大切な経営業務」です。
まずは今週、スケジュール帳の中に「何も現場の仕事を入れない、妄想とカフェのための2時間」をあらかじめブロックしてみませんか?


