銀行融資と投資家による出資の違い
今回は資金繰りについてです。資金繰り状況は毎日変わり続けます。従業員は売上を上げるために日々奔走していますので、資金繰りについては専任者を置くか経営者自身が責任をもっておこなうしかありません。経営者自身がおこなうべき理由を解説していきます。
資金繰りとは、文字通り資金をやり繰りすることです。会社の目的は利益を上げることなので経営者は利益を上げることばかりに目を向けてしまいがちですが、実は経営者にはもう一つ大切な仕事があります。それが資金繰りです。
売上や利益を上げることは全社員が一丸となってできることですが、資金繰りは経営者の仕事になります。つまり、資金繰りができないと経営者として失格なのです。どんなに利益を出したところで資金繰りができずに資金不足になれば倒産してしまいますし、逆に利益が出ていなくても資金繰りさえできていれば倒産はしません。繰り返しになりますが、会社の事業を継続できるかどうかは資金繰りにかかっています。
実際にあった事例として、経営者が資金繰りに全く関与せず従業員任せの経営を何年もおこない、当時は右肩上がりで順調に推移していたこともあり表面上なんの問題も無かった。しかし、業績が下降し始めた段階でも従業員任せにしており全く気が付かずついに赤字転落し、現預金残高も月商1ヶ月分と手薄状態となっていた。経営者は急いで銀行に融資を依頼するも、業績下降の理由がわからない、資金繰りは一切把握していない経営者の会社に対してそう易々とは融資してくれません。結果的には、抜本的な見直しを図り規模縮小といった形になりました。
最大の要因は、経営者が資金繰りを把握していない事により、会社の状況把握がきちんとできていなかったことにあります。売上や利益はわかりやすいですが資金繰りは複雑ですが、正確に把握しておくことにより安定的な経営へと繋げると考えます。
・次のおすすめの記事はこちら
「アフターコロナの資金繰り」