CT導入の採算ラインについて
CT(コンピュータ断層撮影装置)の導入台数が多い診療科としては、まず救急科が挙げられ、外傷・脳卒中・急性腹症など迅速な判断が求められる症例が多く、CTの稼働率も非常に高い。次に放射線科は、院内の画像検査を集中的に担うため必然的に導入台数が多く、複数台体制を採用する施設もある。脳神経外科は頭部疾患の診断にCTが不可欠で、急性期対応のため高性能機の設置が一般的。循環器内科は心臓CTによる冠動脈評価が普及し、導入が増加している。さらに消化器内科・外科では腹部臓器の腫瘍や炎症の評価でCTが日常的に利用されるためニーズが高い。整形外科では外傷・骨折の三次元評価に活用され、呼吸器内科では肺がんや肺炎の診断で必須となっている。泌尿器科でも腎結石や腫瘍評価にCTが重宝され、内科系の総合診療科でも初期診断のため導入が進んでいる。こうした診療科では、診断の迅速性・精度向上のためCT導入が特に多い傾向がある。



