都道府県における遠隔画像診断取組状況の比較
遠隔画像診断管理加算の算定回数は、医療機関の規模や地域の専門医配置状況により大きく異なる傾向がある。まず大都市圏の病院では放射線科医が比較的多いため、遠隔読影の導入目的は業務量平準化や夜間・休日読影の補完が中心であり、算定回数は一定数にとどまる。一方、地方圏や医師不足地域ではCT・MRIの読影を外部に依存する割合が高く、遠隔画像診断管理加算の算定回数は中小病院を中心に年々増加している。特に離島・へき地を抱える県では、常勤専門医不在の医療機関が多く、ほぼすべてのCT・MRI検査を遠隔で読影しているケースもみられる。
また、病院規模別で比較すると、急性期病院では検査件数自体が多いため算定回数が高く、年間数千件規模となる場合もある。一方、地域密着型の一般病院やクリニック併設型施設では、外来CTを中心に導入する形となり、算定回数は年間数百件程度にとどまることが多い。総じて、遠隔画像診断管理加算の算定回数は、地域の医師偏在状況と病院の検査量により大きく左右される傾向がある。



