ヨーロッパでは電子処方箋

嗣江建栄

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テーマ:その他

ヨーロッパでは電子処方箋(ePrescription)の導入が進み、医療の効率化と安全性向上を目的にEU全体での標準化が進められている。欧州委員会は「MyHealth@EU」構想のもと、国境を越えて電子処方情報を共有できる仕組みを整備中であり、フィンランド、エストニア、クロアチア、ポルトガルなどが先行して実施している。これにより、例えばフィンランドの患者がエストニアの薬局で自国の電子処方箋に基づき薬を受け取ることが可能となっている。電子処方箋の導入により、紙処方箋の紛失防止や処方ミスの削減、医療データの一元管理が実現し、医療機関・薬局・患者間の連携が強化された。一方で、各国のプライバシー保護法や電子認証基盤の違い、データ相互運用性の課題も残されており、EUは共通技術仕様(HL7 FHIRなど)に基づく標準化を推進している。今後はAIによる処方支援やリアルタイムな副作用モニタリングなどへの応用も期待されている。

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