遠隔読影と遠隔画像診断の異同について

嗣江建栄

嗣江建栄

テーマ:遠隔読影

「遠隔読影」と「遠隔画像診断」は、いずれも医用画像をインターネット等を介して離れた場所から解析・診断する仕組みを指しますが、厳密には意味に違いがあります。
「遠隔読影」は、画像を専門医が遠隔地から読影(画像を見て診断意見を述べる)する行為そのものを指します。放射線科医が施設外からCTやMRI画像を確認し、読影レポートを作成して送信する業務形態を中心とした用語です。つまり「行為」に焦点を当てています。

一方、「遠隔画像診断」は、遠隔地の医師が行う診断業務全体を含む概念であり、画像伝送システム、情報セキュリティ、契約・責任体制、法令遵守などを含む「仕組み」や「制度」を意味します。医療法第20条や厚労省通知でも、施設間で行う正式な診療行為としての枠組みが求められています。

したがって、「遠隔読影」は「遠隔画像診断」を構成する要素の一部であり、遠隔画像診断はより包括的なシステム全体を示す上位概念といえます。

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