アメリカの遠隔医療

嗣江建栄

嗣江建栄

テーマ:遠隔医療

アメリカの遠隔医療(Telemedicine)は、広大な国土と医師不足、医療格差の是正を目的に発展してきた。2000年代以降、ブロードバンド通信やスマートデバイスの普及により、診療、健康相談、慢性疾患管理など多様な分野で導入が進んだ。特に新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、オンライン診療の需要が急増し、メディケア・メディケイドによる保険適用範囲の拡大が制度面を後押しした。遠隔医療は、都市部の専門医と地方の患者をつなぐことで、診療機会の平等化に寄与しており、精神科や慢性疾患管理、画像診断、救急医療などで実用が進む。一方、各州ごとの医師ライセンス制度や、医療情報のセキュリティ・プライバシーを定めたHIPAA準拠の運用が求められるなど、法的整備も課題となっている。今後はAI・ウェアラブル端末との連携により、予防医療やリモートモニタリングの高度化が期待されている。

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