AI画像診断について

AI画像診断と遠隔画像診断はいずれも医療の質向上と効率化を目的とした技術ですが、役割は異なります。AI画像診断は、CTやMRI、X線などの医用画像を人工知能が解析し、病変の有無や位置、重症度を自動的に検出・分類する技術です。大量データを高速処理でき、見落とし防止や診断補助として有用ですが、日本では現状、医師の診断補助に限られ、最終判断は医師が行います。一方、遠隔画像診断は、撮影された画像をインターネット経由で離れた場所の放射線科専門医に送信し、読影レポートを返す仕組みです。地域医療格差の解消や専門医不足対策に効果的で、夜間や休日対応にも活用されます。両者は相互補完的な関係にあり、例えばAIが一次スクリーニングを行い、遠隔地の専門医がその結果を確認して最終診断を下すことで、迅速かつ高精度な診断体制を構築できます。今後は両技術を組み合わせたハイブリッド運用が普及すると見込まれます。