【パート1/6】骨太金融コラムシリーズ! 5000万円の資産運用おすすめ運用戦略と配分の考え方 ①お金のプロは目的から逆算する
50代に入り、定年退職やセカンドライフの足音が聞こえ始めると、「同年代の人たちは実際にどのくらい貯金をしているのだろうか」と周囲の資産状況が気になり始める方は少なくありません。しかし、ニュースやメディアで見かける「50代の平均貯金額」という数字だけを見て、焦りや不安を感じてしまうのは時期尚早です。
皆様、お疲れ様です。
資産運用サポートをしているバリューアドバイザーズの五十嵐です。
全8回でお届けする本コラムシリーズでは、50代におけるリアルな資産の実態から、老後に向けた資金計画の立て方、失敗しない資産形成の手法までサクッと解説してまいります。
第1回目となる今回は、「50代の平均貯金額と中央値の実態」についてサクッと解説していきます。平均値と中央値に大きな差が生まれる理由や「貯金」と「金融資産」の違いを正しく理解し、ご自身の現状を客観的に把握する第一歩としてぜひ最後までお付き合いください。
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50代の平均貯金額と中央値はいくら
50代の金融資産保有額がどのくらいかを知るうえで、まず「貯金額」と「金融資産額」は同じではないという点を押さえておく必要があります。銀行の普通預金や定期預金だけを指す「貯金」と、投資信託、株式、債券、貯蓄型保険なども含めた「金融資産保有額」は異なる概念です。競合記事の多くが「平均貯金額」と表記しながら、実際には金融資産保有額の統計を使っているケースがあります。本記事でもJ-FLECの調査データを使用しており、その数値は金融資産保有額を指しています。
以下の表は、J-FLECの「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」をもとにした50代の金融資産保有額です。
平均値と中央値に大きな差があることが見て取れます。この差が生じる理由を理解するには、平均値の性質を知る必要があります。
単身世帯の平均貯金額と中央値
2024年の調査によると、50代単身世帯の金融資産保有額は平均が1,087万円、中央値が30万円です。この数値には、金融資産を保有していない世帯も含まれています。単身世帯の場合、老後の生活費や医療費をひとりで負担することになるため、夫婦世帯より多くの資金を自力で準備しておく必要があります。
一方で、中央値が30万円という水準は、少数の高額資産保有者が平均値を大きく押し上げていることを示しています。実態に近い指標として中央値を見ると、多くの単身世帯では現時点での金融資産がそれほど多くないことがわかります。住居費や医療費、老後の介護費などへの備えを考えると、早めに手元資金の状況を確認することが重要です。
二人以上世帯の平均貯金額と中央値
50代の二人以上世帯では、金融資産保有額の平均が1,168万円、中央値が250万円です。夫婦世帯では年金収入が2人分になることもありますが、教育費、住宅ローン、生活費などの支出が重なりやすく、思うように資産が増えないケースも多いです。
また、二人以上世帯でも、中央値は平均の約5分の1にとどまります。子どもの独立前後、住宅ローンの残債の有無、配偶者の就業状況などによって、世帯ごとの実態は大きく異なります。平均値と比べて自分の状況を判断するよりも、自分の家計に合った老後資金の目標を別途立てることが、より建設的なアプローチです。
平均値だけで判断しないほうがよい理由
なぜ平均値と中央値にこれほどの差が生じるのかは、少し具体的な例で考えるとわかりやすくなります。5人の金融資産が「50万円、100万円、250万円、500万円、5,000万円」だったとします。このとき平均値は1,180万円になりますが、中央値は真ん中の250万円です。資産が5,000万円の人が1人いるだけで、残り4人の実態から大きく離れた平均値になります。
50代の金融資産保有額においても、同じことが起きています。一部の富裕層が平均を大きく引き上げているため、「50代の平均は1,000万円超」という数字を見て焦る必要はありません。重要なのは、平均や中央値との比較ではなく、自分の年金見込額や退職金、生活費を踏まえた上で、老後に必要な金額を自分なりに確認することです。
貯金額と金融資産額の違い
改めて整理すると、金融資産保有額には預貯金(運用目的や将来のために蓄えている部分)のほか、投資信託、株式、債券、外貨預金、貯蓄型保険なども含まれます。ただし、日常的な引き落としや出し入れに備えている普通預金の残高、現金、不動産などの実物資産は含まれません。
自分の金融資産額を把握するときは、銀行の定期預金残高、証券口座の残高、保険の解約返戻金などを合計した金額を確認してみてください。手元の通帳残高だけを見て「平均より少ない」と判断するのは、実態とずれている可能性があります。
最後に
全8回でお届けする本シリーズの第1回では、50代における金融資産保有額の「平均値」と「中央値」の違いや、一部の富裕層によって平均値が大きく押し上げられている実態について解説いたしました。世間の平均値という数値だけに振り回されるのではなく、ご自身の現状を正しく把握し、将来に向けた確かなゴールを設定することが何よりも重要です。
次回(第2回)は、「50代の貯金額は平均より少なくても大丈夫なのか」をテーマに、年収・退職金・住居形態による影響について深掘りしていきます。
もし、ご自身の資産状況について「平均と比べて不安を感じているが何から手をつけるべきか分からない」「自分の状況に合わせた最適なポートフォリオをプロに診断してほしい」とお悩みであれば、ぜひバリューアドバイザーズへご相談ください。
バリューアドバイザーズは、特定の金融機関に属さない独立系IFAとして、金融商品の提案ありきではなく、お客様一人ひとりの目標から逆算して運用方針を決める「ゴールベース運用」を重視した最適なご提案を行っております。
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