一般社団法人終活ケアサポートのスタッフ紹介
令和6年2月28日 社会福祉法人東京英和会 うらやす和楽苑様にて一般社団法人恩送り並びに一般社団法人終活ケアサポート合同で「うらやす和楽苑の施設運営のための寄付」をさせて頂きました。
当日は、ご入居者様が立ち合われ、介護現場の問題点や施設見学を通して様々なお話をさせて頂きました。
お天気の良いなか、14時よりうらやす和楽苑の談話室にて和やかな雰囲気でした。
参加者は一般社団法人恩送りの新田代表、同じく同法人在籍の真言宗慈慧院 飯塚住職
一般社団法人終活ケアサポート代表理事の秋野。東京英和会理事長並びにうらやす和楽苑苑長の鈴木信男様・並びにご入居者様とスタッフ様一名。
司会進行でセレモ共済会株式会社セレモニーの高橋(司会進行)並びに記録・写真係りの2名が参加されました。
最初に両団体を代表して恩送りの新田崇信代表よりご寄付の進呈をさせて頂きました。
その後、団体の活動説明になりました。
新田代表より)
恩送りという団体はお寺とか神主さんとか宗教者の団体で、社団法人っていう枠組みで活動しています。
私の出身は、滋賀県という地域でお寺に生まれました。親戚も全部お寺なんです。自分は九歳の時にお坊さんになったんですけど、子供会とかいうような活動がとても盛んな地域で、東京の方はなかなかお寺が地域社会とかかわり、社会活動していくのが少なく感じます。
自分もおじいちゃんからの話としては、お寺は非課税だと。
非課税なので会社の法人税に当たるような部分は、社会に何か還元して活動しなさい。「そのようにして世の中が回ってるんです」というのをずっと聞いてきました。
私は「この指止まれ形式で、こういうふうな活動したい人」っていう「この指止まれ」ということで皆さん集まっていただいて。この法人税に当たるような部分も何か社会活動にこう使っていきましょう。というのが趣旨でご寄付などを通して社会貢献のお手伝いをさせて頂いております。
賛助会員の皆さんに会費等をいただきながら、だいたい12月の年末あたりにかけて、他事業者様高齢者の方、子ども食堂とか、お子さんがいらっしゃらない方への援助、命の授業などの活動にお金を当てさせていただいて、世の中との関わりといったところを持たせていただいてます。ご貴重な御縁をありがとうございます。
恩送りの活動説明の後は、一般社団法人終活ケアサポートの活動説明になりました。
秋野)私どもの法人はお一人様とか身寄りがいない方の終活というところのサポートの活動をさせていただいております。その活動の中で新田代表の活動されている様々なご縁の無い方への宗教者としてのサポートの活動のお手伝いができないか?またあまり高額なお布施が支払えないが、きちんと供養をしてあげたい。「これもご縁ですから」との考えに賛同して一部一緒に活動をさせて頂いております。
当法人は縁あり貴法人の方から色々ご縁を頂き歴史のある東京英和会様をご紹介頂きましたので、微力ながらうらやす和楽苑様ほんの少しでもお力添えがえきれば、と思い本日はお邪魔させて頂きました。今後も様々か形でお手伝いが出来ればと思いますので宜しくお願い致します。
最後に社会福祉法人東京英和会うらやす和楽苑 理事長並びに苑長の鈴木様からご紹介や
様々な問題を教えて頂きました。
鈴木)本日は心のこもりましたご寄付をいただきまして誠にありがとうございます。
東京英和会は「思いやりの心の介護の実践」という理念を掲げまして、先代の平方敏雄という創設者で、理事長から受け継いで今日を迎えております。中心となりますのは「なぎさ和楽苑」とですが、江戸川区の西葛西にある特別養護老人ホームおよび、各種在宅のサービスと相談センターを持っております。
「なぎさ和楽苑」の前身は昭和40年に足立区の鹿浜というところで23区内初の
特別養護老人ホームとして創設したものが移転したものです。
当時ご存知の通り、老人福祉法という法律が昭和38年に出来ましたが、その前からいわゆる養老院と呼ばれている、身寄りのない高齢者を助け申し上げるための活動を微力ながらしていた法人がいくつかございまして、生活保護法の中でやっていたんですけれども昭和38年老人福祉法ができるということで、特別養護老人ホームというのを一斉に整備しました。私どもは23区内初と都内4番目でした。全国でも十番目ぐらいになると思います。
この場所の「うらやす和楽苑」は九年前にここに開設をさせていただきました。
東京英和会は23区内初の特別養護老人ホームを開設して以来、様々な在宅サービスを展開してきた社会福祉法人であります。
先ほどの新田様の話にもありました通り、私どもも社会福祉法人非課税なので、地域の方々のために年代を問わず老人福祉施設をしておりますけれども、本来は年代に関わりなく地域の様々な方々に貢献をして行くということが定めの社会福祉法人でありますので、その自覚のもとに特別養護老人ホームは、様々な専門の職員がたくさんいます。看護師も医学療法士も栄養士も相談員もいます。
そして寝たまま入れる浴槽だとか、それらを扱う専門の方々、専門の設備があります。中には専門の設備があって、専門の職員がいます。
ご自宅には「そのような施設はないので」当施設の設備は、この施設の方だけのためではなくて、その力をこの近隣の方々のために提供することが、社会貢献になるだろうっていうことが根っこにありまして入浴サービス、ショートステイ、デイサービス、リハビリ。訪問介護、訪問看護様々なことを手前みそでありますけれども、先駆的に展開をしてまいりました社会福祉法人です。
そういうことを浦安市でもやっていただけないかっていう浦安市からお話がございまして、ご縁がありまして九年前に、このうらやす和楽苑を開設いたしております。そして千代田区に対しても、事業展開がありまして相談機能現在では二拠点させていただいているところです。
秋野様からお話をさっき頂戴しました時に本当にありがたいお話でして実は23区内と同じようなサービスのレベル、同じような職員の配置で展開をしたいからしてるんですけれども、東京と千葉県っていうのはこの介護報酬に三段階ぐらい差があります。どうしても23区内は一番報酬額が高いです。なので同じことをしてると非常に経営的に厳しいのが今現状なんですね。
なので今回ご協力いただきましたことによって、この浦安における各種事業活動、つまりは施設中にお住まいの80余名の方のみならず、様々な形で地域にお住まいの方々のため様々な介護事業・支援事業・相談事業のために役立たせていたことができます。そう意味ではありがたいことだろうといふうに私ども思っております。今回のご寄付。これを大切にこれからも歩んでまいりたいなというふうに思ってます。うらやす和楽苑に入所されている入居者の方は84名で、要介護度が三以上の方しか入れない。重度の方のいわゆる施設ですが、令和三年で3.94(介護度)って平均があるんですが、おそらく今4.1(介護度)ぐらいになってると思いますが、私どもの施設4.3を超えているような状態です。
ご入居されている方は要介護度重いので職員にも苦労をかけるところがあり、そういったことにも報いていけるなというふうにいます。本日はご寄贈いただきまして、本当にありがとうございます。
※東京都と隣接している浦安市ですが、最低賃金にしても東京都の方が高いため、働く人も千葉県よりも東京都を選ぶ方が多いようです。そのため介護者の不足問題も起こりやすい状況になります。また介護報酬の金額も千葉県は東京都よりも低いので、都内と同じサービスをするのは多変な経営努力をしなければサービスの低下にもつながるようです。
うらやす和楽苑は長年培ってきた、社会福祉の経験や今までの経営努力で最先端の介護をしているのだと今回実感致しました。
寄付と意見交換が終わり、施設の中を見学させて頂きました。
今は感染症のこともあり、特別養護老人ホームを見学させて頂くことは、かなり難しいそうです。施設内の見学はうらやす和楽苑の総務係長で介護福祉士の資格を持つ藤井貴之様がご案内してくださいました。
まずは屋上です。スカイツリーがとてもきれいに見えます。また花壇がありご入居されている方が「土に触れる」環境にしてあるそうです。土に触れて園芸をすることは、園芸療法ともいわれ、自然に触れることでのストレス軽減や認知症の予防・生活習慣病やうつ病の予防にもいいのではないか?と言われているそうです。
そして、最上階の倉庫には震災等に供えてご生活をされている方や、スタッフさん用に災害対策の食料など、100食を5日分備蓄してあります。これに関しては税金などの補助があるわけでは無く、命をあずかる責任から施設の責任で準備している物だそうです。
下の階に降りると、廊下には体を持ちあげて移動できる器具があります。
これがあることで、お仕事をするスタッフさんの体力的な部分の軽減になり、
しいては離職率が下げられるそうです。
今の特別養護老人ホームは基本的には個室だそうですが、大部屋も完備しているそうです。
ただ、このなぎさ和楽苑は4人部屋であっても全部のお部屋に窓が配置されるように設計されていて、我々が想像する病院のカーテンで仕切られた4人部屋とは、まったく違います。
明るく、壁で仕切られています。隣のお部屋の壁は完全に仕切られてはいませんので、電気の明かりやテレビの音は聞こえてしまいますが、ほとんど個室といえるようなお部屋でした。
おトイレは手すりの位置が違うトイレがありますが、個人個人で使いやすいトイレが使えるように配慮されいます。うらやす和楽苑はトイレや汚物庫なども含めて「臭い」に相当な気を使っていて不快な臭いが外に漏れないような工夫がされていました。
お風呂も段差なく快適に使えるように設計されており、入浴される方の身体的状態に合わせて快適に入浴できるようになっています。
寝たきりの方には機械浴がありリフトで入浴が可能になっています。
各階の廊下やエレベーター前にはお雛様の折り紙があったり「長寿」を飾った鳥居があったり、季節を感じる工夫も要所要所に配置されています。普段のお仕事で忙しいなか、頭が下がる思いになりました。
案内をして下さった藤井様が
うらやす和楽苑にはクリニックが常駐されていて、内科の先生が常に入居者様の体調を看て下さいます。社会福祉法人でクリニックの先生が常駐しているのは大変珍しいですし、お仕事される我々も入居者の急な体調の変化に対応できるお医者さんがいるのは、とても心強いです。それだけではなく、機能訓練師も常にいますので、一人ひとりの状態に合わせて、計画を立ててくれます。機能訓練師は身体の今の機能が衰えないようにするために、とても大切です。いつまでも健康でいて頂き「自分で出来ることは自分で」というのがご本人にとっても幸せになると思います。
最後に鈴木苑長が
藤井さんは総務として事務所にいますが、現場での経験がある事務員なので、現場で働く人の気持ちがわかるので、介護スタッフからの信頼もあつく、経験者目線で総務の仕事をしてくれるのでとても助かってます。これもうらやす和楽苑の特徴の一つです。
とても素敵なお話しを聞かせて頂き、素敵な苑内を見学させて頂きました。
社会福祉法人は入居者している方だけではなく、地域社会にも貢献をしていき、福祉の抱える様々問題に向き合う最前線です。ほんの少しの寄付でしたが、うらやす和楽苑並びに地域社会に貢献できれば幸いです。
最後は外の玄関で記念写真を撮らせて頂き解散となりました。
一般社団法人終活ケアサポートは、独居や近くに身寄りがない方の終活のサポートをしています。お預かりした費用は、2~5万円ほどの余剰金があり、それをお寺に寄付したり、高齢施設へ寄付したり、ご希望の所へお支払いが可能です。今回のご寄付も、そのような方からのお気持ちでご寄付が実現致しました。
「身寄りがない方」のご厚意が縁を繋いでほんの少しお役に立てたらそれは「立派なご縁」になるのではないでしょうか?
「社会福祉法人への寄付も最近はほとんど無くなりました」と話すのは理事長で苑長の鈴木様。
「今回のお気持ちを大切にこれからも施設の運営を頑張っていきます」と最後にお話し頂き今回のご寄付や施設見学は終了いたしました。
今回の活動を見てい頂いた方が、社会福祉へご興味を持たれたら幸いです。
また、数千円でも結構ですので、ご寄付にご協力をお願い致します。
ご縁ろいうのは「ご円」になり、周り回ってご自分に還ってくるはずです。
今回は長いコラムを最後までお読み頂きありがとうございました。