【リアル店舗で成功する】 実演型食物販の出店:ラーメンショップの場合
今年は食物販に注目
2023年を迎えました。
合同会社ネオ・フロンティアも
前身のサード経営研究所が創業して1月1日で28年周年となりました。
この間、様々な業種の方々を商業施設に送り出してきたわけですが、
最初の仕事は1995年創業時に餃子の具材を製造している会社で
独自に餃子のテイクアウト専門店をフランチャイズ展開をしてました。
点心ビジネス
直営の餃子の店とフランチャイズの餃子の店を路面店で展開していたわけですが、
当時、厚木パルコ(2008年2月まで営業、現在はアミューあつぎ)の
地下の食料品売場に「豚まん専門店」として出店コーディネートしました。
食物販の成功の条件
その後、渋谷の井の頭通りに「ドラゴンパオ」というネーミングを考えて
ミニ豚まんをお店を出店コーディネートしました。
私自身も中華点心のビジネスが非常に深く、ビッグビジネスであると理解し、
1999年~2000年にかけてのほぼ1年間で13店舗の出店コーディネートをしました。
この会社の社長は台湾出身の方で点心に関する深い知識と技術をお持ちでした。
私も点心について勉強し、
いろいろアイデアも出しビッグビジネスにするためにお手伝いしました。
当時、独自の製造手法で作っていた餃子が大評判で
催事業者によって百貨店で大ヒットしていました。
大ヒットの理由が
商品として
・具材がまねのできない本場台湾の独自の味付け
・日本の餃子と違い、シュウマイの皮で具材を包む
パフォーマンスとして
・日本の餃子のように焼くのではなくて蒸す
(蒸した餃子は中身のキャベツやニラが透けて見えて社長は「緑の真珠」と言ってました)
・蒸したての湯気の立ち上る餃子をお客様のもの前に置く
・その湯気の出ている餃子をお客様の目の前のホットプレートでジュージュー焼く
この餃子は本場中国の餃子なので
蒸すか茹でるかがメインの調理方法なので
ニンニクも入ってなくて非常にさっぱりとした味で
その場で試食したお客様は8割以上は購入されてました。
商業施設への出店
そこで、このヒット商品を自らも売ることを社長に勧めました。
出店するなら以前からやっている餃子のテイクアウトショップのような路面店ではなく
デパ地下のようなロケーションを進めました。
当時もデパ地下は専門店の集積場所ですので
目の肥えた、舌の肥えたお客様が本物を求めて集まってきます。
そこでお客様に認められると商品のグレードもワンランクアップします。
しかし、全く無名のショップが簡単にデパ地下には出店できません。
そこで考えたのが
一流の百貨店のデパ地下は無理でも
それに似たようなロケーションを探しました。
1999年当時でも大きな駅ビルには地下食料品売り場がありました。
デパ地下もそうですが
大きな食料品売場は広くて、
多くの和食、洋食、中華などの専門店が出店しています。
それだけ広いと通路も多数あって
人の動線をつかんでいるメイン通路と
人の動線から外れる裏通りと言える通路があります。
当然のようにメイン通リには実績の有る名だたるお店が出店してます。
裏通りは商品力がないとなかなか厳しい場所です。
私もこの中華点心の餃子をあちらこちらの商業施設に売り込みに走りました。
そして、ようやく出店検討できる場所が見つかりました。
そこは大きな駅ビルで、食料品売場も広くて
見つかった物件は裏通りでした。
以前出店していた店舗が撤退してから半年以上空いている場所でした。
当然、空き店舗を作るわけにはいかないので商業施設の担当者も出店誘致に動いていたのですが、
やはり、現場を見て、「これは厳しい」と判断して見送られることが多かったようです。
私はこの中華点心が百貨店の催事で評判を呼んでいたので商品力はあると判断してました。
それと製造販売の工程を見せるパフォーマンス力があると言うことで出店を進めました。
大事な資金を眠らせてしまう敷金を納めない契約方法と
店舗の施工方法も製造販売のパフォーマンスの行かせて、
なおかつコストを抑えて出店方法で出店しました。
餃子以外にも豚まんも現場で製造工程を見せる販売方法で人を集め、行列を作り、
その行列を見てお客様が裏通りに集まり、更に行列のできるお店となりました。
全て現場での手作りの商品でしたので
想定外の売上に製造が間に合わず、
急遽、餃子の具材を作っている工場から応援を頼み
総勢10名くらいで餃子を作って売ってました。
これも一つのパフォーマンスとしてお客様も目に映ったようです。
ちなみに店舗名は「蒸し餃子と豚まんの専門店」『餃包子(チャオパオツー)』と命名しました。
製造販売していた商品は
丸餃子・三角餃子(いわゆる一般的な餃子)・シュウマイ・豚まんの4品です。
食物販の成功の要因
成功の要因は
①商品の一番良い部分を売った事
正直、日本には様々な餃子があって
ニンニクの強い、パンチの有る、1度食べたら印象に残るような餃子が多数ありますが、
この丸餃子はあっさりしていてデパ地下的なロケーションだから売れたわけです。
その理由は
日本のおいしい餃子はおいしいラーメン屋さんに付き物ですし、
美味しい街中華のお店も多数あります。
そんなお店に行く人たちとデパ地下の客層が違います。
更にデパ地下的な場所では他にはない専門的な商品が求められます。
この丸餃子は本格的な中華点心なのです。
もちろん、日本人の国民食的な餃子も販売商品にラインナップしてました。
更にコンビニの豚まんと価格的に遜色のない豚まんを
粉を練るところから作っている姿を見せてましたので
多くのお客様に商品作りに対する熱意を感じてもらったのかもしれません。
皆さんのお店にも売り方、見せ方を変えたらヒットするような商品が眠っているかもしれません。
②製造販売のパフォーマンス
やはりパッケージに詰められてスーパーマーケットのショーケースや棚に並んでいる商品と違って
“粉を練ってる、湯気が出てる、ジュージュー焼いている音がする、美味しいにおいがする“
思わず見入ってしまいます。
そして誘われて買ってしまいます。
当時と違ってECビジネスが華やかな現在でも
このパフォーマンスはリアル店舗でないと体験できません。
③人が集まる場所に出店する
今回の事例は大きな食料品売場の裏通りに出店したわけですが、
これが路面店との違いで
・商業施設は目的を持った人が集まる事
・何を買おうか迷っているお客様は売場を回遊する
⇒回遊している間に裏通りの店舗とも出くわすわけです。
④不利な立地だと条件交渉がしやすい
やはり人が集まる場所と言っても誰もが目立つよう場所に出店したいものです。
裏通りは人気がないですし、商品に自信がないと避けたい場所です。
こんな出店方法を検討してみませんか。
このお店には面白いエピソードが多数あります。
次回以降、順にご紹介していきます。
☆出店事例:https://store-location.jp/concept.html
お問い合わせは
合同会社ネオ・フロンティア 西村宛
TEL 03-4577-668
HOT LINE 090-3900-4683
Mail:neoftinfo@store-location.jp