大きな転換期となった1995年から30年。それ以上の大転換期の今、取り組むべきことは?

柴原健次

柴原健次

テーマ:思考改革プロデュース

2025年1月17日、阪神淡路大震災から30年という話題があちこちで報道され、忘れてはならない事実と防災意識の喚起という意味ではとても大事ですが、少しお腹いっぱい感もある方もおられると思います。

私も当時震度6の地区にいた者として、これらの報道はぜひ見ていろんなことを感じて欲しいと思いますが、過去に思いを馳せるだけではどうしても心が重たくなります。

視点を未来に向けて1995年を振り返ると、この年が大きな転換期であったこと、さらに30年経った今、再び大きな時代の大転換期である認識をお持ちいただき、未来の心豊かなワーク&ライフに向けて、何を考え、何に取り組めばよいかのヒントをつかんでいければと思い、これを書いています。

1995年―想像を超えた現実が「当たり前」になった年

1995年前後は、日本社会に大きな衝撃と変化をもたらした出来事が相次ぎました。

年初に起きた阪神淡路大震災は「神戸では地震は起きない」という長年の常識を一瞬にして覆しました。3月には、オウムサリン事件が起き、「テロは海外の出来事」という認識を根底から揺るがしました。

スポーツ界では野茂英雄投手がメジャーリーグに移籍し、新人王を獲得しました。「日本の野球選手はメジャーでは通用しない」という先入観を打ち破りました。
前年には、オリックス鈴木一朗選手が「イチロー」として「パンチ」佐藤選手とともにデビュー。それまで慣習であった姓ではなく、名前や愛称を登録名とする革新的なアイデアでした。そのイチロー選手は200本安打を達成しました。

政治の世界では、55年体制以降続いてきた自民党単独政権が崩壊し、混乱の末、社会党との大連立政権が発足しました。また、東京都と大阪府という2大都市の知事が、芸能界しかもお笑い出身者が就任しました。これまでの政治の常識を大きく変えました。

そして年末には、Windows95が発売されました。それまでマニアの領域とされていたパソコンやインターネットが一般家庭や個人に急速に普及していく契機となりました。

これらに共通することは何でしょう?

「想像もしていなかったことが現実となり、その後の当たり前になっていった」という事実です。それまでの常識や固定観念が次々と覆され、新しい現実が作られていった年だったのです。

このとき、それでもその現実に否定的な考えを持っている人がいたことも事実です。パソコンなんて使わなくてよい、ネットなんていらない。日本人選手は国内で活躍するべきだ。

そのようなことを言っていた人は今の状況をどう見ているでしょうか。それより、その人たちはどう見られているでしょうか?

さすがに今、「自分の地域では大地震は起こらない」という人はいないと思いますが、それは現実的に起こっているからかも知れません。防災対策は、どこに住んでいても必要というのが当たり前ですね。

プロ野球の世界も、多くの選手がメジャーリーグへ移籍し、またそれを目指す選手も多数います。名前を登録名にする選手も当たり前のようにいます。

過去に事例や経験がなく想像もしていなかったことが実現した時は大きな驚きにつつまれますが、その後すぐに驚くこともなく、ごく当たり前になっていきます。

現代―再び訪れた大きな転換点

今、私たちは再び大きな転換点に立っています。

政治と特定宗教団体の関係、政治と金にまつわる問題、悪質な販売手法、芸能界の闇など、これまでその世界では当たり前と化していた「業界の常識」の負の側面が次々と顕在化しています。

さらに、急速な発展する人工知能AIは、仕事のあり方から日常生活まで、これまでには全く想像できなかった世界が始まり、私たちの生活のあらゆる面に変革をもたらし始めています。

過去のデータのもとづく推論を行うAIだけでも有用でしたが、今は、未来へ視点を向けたり感情すらもつようになった生成AIは、想像をはるかに凌駕するスピードで進化しています。

それらを考えれば、これまでの常識や、成功体験、成功法則、経験則が通用しない新しい時代が既に始まっていることに気づくことができるでしょう。

思考転換(マインドトランスフォーメーション:MX)の必要性

このような大きな変革期に求められるのは、単なる知識やスキルのアップデートではないことがわかってきますよね。より根本的な、思考様式そのものの変革―マインドトランスフォーメーション(MX)が必要だと考えています。

マインドチェンジやマインドシフトといった言葉が少し前から流行っています。しかし、それらのように「考え」を変えるだけでは、すぐにもとに戻ってしまいます。休日にセミナーを受講してテンションがあがったものの、月曜にいつもの仕事を始めたら3日もしないうちに気合いはどこへやら、もとに戻ってしまったという経験は誰でもあるのではないでしょうか。

それらは行動のもとになる「思考」が一時的に変わっただけで、そのもととなる「思考様式」、つまり「考え方」が変わっていないからだと考えられます。

「考え方」を変えるのは、簡単そうに見えて意外をそうではありません。生まれつきの性格やそのあと環境で身につけたものがベースになっているからです。マインドセットともいわれるものです。

昨今、DX:デジタルトランスフォーメーションが、叫ばれていますが、これはIT化とは異なると言われています。単に情報をデジタル化したり、効率化を図ることが目的ではなく、それらによってビジネスそのものを変革し、新しい価値の創出を目指すことを指しているとされています。

同様に、考え=マインドを変えることにとどまらず、マインドセットをアップデートし、新しい世界に融合していけるように変革したり、新しい世界そのものを自ら創世していくことが求められています。これをマインドトランスフォーメーション(MX)と呼んでいます。

MXとは、これまでの常識や当たり前にとらわれず、既存の知識や経験にこだわることなく、新しい現実に適応していったり、新しい現実をイメージし、そちらへ向かっていく思考への本質的な転換を意味します。それは同時に、単なる思考変化ではなく、具体的な成果につながる思考回路への転換でもあります。

これからの新しい時代に向けて

このような思考改革は自分だけでは成し遂げることがなかなか難しいものです。なぜなら、自分のことは自分が一番よくわかっているようで、実は一番わかっていない。特にまわりからの目は、まわりの人の方が良く見えるものです。

さらに、パソコンやスマホでいえば、アプリのインストールやアップデートではなく、OSを入れ替えるようなものなので、OS上でOSのアップデートを行うには限界があるのです。パソコンやスマホは再起動でそれらが可能となりますが、人は再起動することは現実的には無理です。

自分を客観的に見てくれる人で、同じ課題意識を持つ同志と、対話や一緒に学び合うことが、変革を加速させる重要な要素となります。

それらは、ここ10年かけて取り組んできてわかったことであり、かつ成果のでる方法もわかりました。
これまで提供してきた学べるコミュニティを、より多くの皆さんと一緒にパワーアップし、今春リニューアルオープンに向け準備を進めています。

変革の時代に乗り遅れるだけでなく、時代をリーディングしたり、他の人をサポートして社会に貢献する一人となるよう、志を同じくする仲間とともに学び、一緒に成長していく。そんな場に作り上げることに参画したいと思うフロンティアスピリットあふれる人を探しています。第0期&スタッフメンバーとしてご活躍いただける方の選考も始めています。

仕組みや制度ができあがってから参加してみたいと思う人はもう少々お待ちください。少しでも早くから参画したいと思う人はぜひ力をお貸しください。

取り急ぎ、近々に人数限定でオンライン事前説明会を実施予定です。ご興味をいただけた方は、これをお読みになったご感想とともに簡単な自己紹介をそえてご連絡ください。折り返しご連絡をさせていただきます。

公開公募や一般オンライン説明会の情報は、時期が来ましたらあらためて掲載させていただきます。

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柴原健次
専門家

柴原健次(クリエイティブプロデューサー)

合同会社ヘルシーブレイン

経営者から個人まで「思い通りに自分らしく社会に貢献する」ことを目指し、脳科学、心理学、量子力学、AIを駆使して、これまでの考えが通用しない新しい時代の課題への対応を、しっかり寄り添いサポートしています

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