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不動産の相続登記は義務化へ

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テーマ:相続情報

政府は3月5日の閣議で所有者不明の土地問題を解決するための民法等の改正案を決定
したとの報道がありました。
法改正案の正式名称は「民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する
要綱案」で所有者不明の土地問題解消を目的としています。
今回の改正案の目玉の一つが相続登記などの申請の義務付けです。
不動産の所有権の登記名義人が死亡して相続による所有権が移転した場合の登記申請を
義務付けるものです。
相続により不動産の所有権を取得した人はそのことを知った日から3年以内に移転登記
を申請しなければならないなど期限を定めていますが、申請義務のある人が申請を怠っ
た場合は10万円以下の過料が発生します。
また、所有者不明の土地が国土の2割程度を占めているので、公共事業、地震や豪雨
などの災害からの復旧や民間の土地取引の妨げになっていることも事実であり、今回の
法改正により未登記の空き家が減り不動産流通が活発になることも期待されます。
その一方で相続が未登記でも固定資産税の支払い請求をされている人は多いので、登記
が義務化されてもあまり変わらないということも懸念されます。
それに加えて空き家になっている理由は思い入れがあって処分したくない人や遠隔地に
住んでいるために処分することが面倒だと思うからでしょう。
空き家を処分する際に登記がされていると手続もスムーズに進めることができ空き家の
流通にプラスに働くのは間違いありませんが、それで流通が凄く活性化するかは疑問です。
今回の法改正の要旨は以下の4点に集約されますが、この所有者不明の土地問題の法改
正に興味をお持ちの方は、法制審議会の民法・不動産登記法の改正等に関する要綱案の
詳細を確認できますので、参考にしてみて下さい。
①相続登記の義務化
②住所変更登記の義務化
③所有者情報等の連絡先の把握
④所有者不明の土地・建物の活用
民法・不動産登記法の改正等に関する要綱案

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三枝秀行(相続コンサルタント)

株式会社三枝エステート

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