本数が多くて混み過ぎる樹木(庭木)を整理する事は、樹木の健康を回復し、剪定料金を安くできます。
みどりの剪定科学
やわらかくて、気がつくと眺めている植木へ
手入れがみどりの10年後をつくります
透きつづく剪定(構造的剪定)
気がつくと眺めていて、心に余裕が生まれる植木へ
植木は年々美しくなっていき、一年を通して透けた樹姿が続く剪定方法があります。
それは、構造的剪定(Structural Pruning)と呼ばれる方法です。
この方法では、やわらかい枝が残り、それらは風にそよいで私たちに視覚的な癒しを、やわらかい枝にある淡い新葉は眺めているとリラックス効果をもたらします。
さらに、この方法は毎年枝を切り取る割合が少なくなります。植栽地の立地条件と樹種が適合すれば、ローメンテナンスになるのです。
私たちに癒しをもたらし、手入れの負担が少ない植木へは、より愛着が湧いてくるでしょう。
この方法では樹高を切り下げないで、人間社会と共存できるように枝を切り取ります。
上の写真は都市部へ植栽したソヨゴを「透きつづく剪定」で手入れしました。
写真は剪定前ですが、昨年からほとんど成長していませんでした。
植栽して14年経ち、この地での最大樹高に達したのでしょう。
剪定作業では、道路沿いの枝を少し切った程度です。
実は、植栽してからソヨゴが年々大きくなっていく頃は、道行く人は不可解な表情をして見ていたり、面白そうに眺めていたりと様々でした。
ところが最近では、このソヨゴを認めているかのように、道行く人は何の気なしに歩んでいます。
ソヨゴが落ち着いて成長している姿に、安心感を抱いたのかもしれません。
透きつづく剪定は樹高を切り下げませんが、そうすることで様々な利点があります。
その利点の一つに、私は剪定の悪影響がほとんどないことを明らかにしました(Shimada 2023)。
この結果は、
植木の枝がゆっくりと美しく伸びていき、
害虫がつきにくくて健やかに成長することを意味します。
美しく健やかに成長する姿は、四季を通して眺めたくなるでしょう。健やかな植木は触れてもかゆくなりません。身近なみどりへの愛着は高まることと思います。
剪定の悪影響については後述します。
構造的剪定は海外で広まっている方法です。日本でもこの方法が実施されれば、緑の在り方が見直され、お庭や緑地がより親しまれる存在になることでしょう。興味をもっていただけたら、私が執筆した原稿のPDFファイルをお送りいたします。
植木を大きく成長させることは、日本では馴染みがありません。ゆっくりと成長し、小さいままの低木は樹高を切り下げる必要性がないので、美しく健やかに癒しをもたらす植木へ育てることができます。
弊社では構造的剪定をアレンジして実施しています。
大きく成長する植木は、状況を踏まえて剪定方法を提案しています。また、ゆっくりと成長する植木への植替えも行っています。
透きつづく剪定(構造的剪定)の短所
透きつづく剪定は、弊社がデザインした植栽配置では使用可能です。
しかし、透きつづく剪定を意識していない植栽配置と樹種では、使用できないことがほとんどです。
そのため、透きつづく剪定の使用には工夫が必要になってきます。
工夫とは、伐採や植替えなどです。
また、透きつづく剪定は日本ではほとんど知られていないため、近隣の方々は新しい剪定方法に違和感を感じるかもしれません。
低木や小高木、一部の高木は問題ないです。ただ、将来大木になる樹種への使用は慎重に検討してください。
以下のようにお考えの方からのご連絡をお待ちしています
- お庭で緑浴がしてみたい
- 鬱蒼と生い茂る植木を何とかしたい
- ローメンテナンスでお庭を楽しみたい
- 猛暑を木陰で緩めたい
- 健やかで美しい植木へ触れたり眺めたりしたい