樹木を切る剪定の時期は、軽い剪定ならどの時期でも問題ありません
緑地管理費を安くすることは、永い間課題として挙げられていました。
しかし、安くするために剪定で樹木の枝葉を多く切り落としても、剪定した1年後には多くの枝葉を萌芽させて元の大きさに戻ってしまいます。
この原因としては、以下のコラムが参考になります。
なぜ緑地管理費(剪定の費用)は高いのだろうか?
弊社がご提案する樹種は自然に伸びる樹形が美しく、樹木の最大樹高は植栽する環境条件やお客様のご要望に沿うようにしています。
このような樹種でデザインされた緑地管理では、弊社がお勧めする剪定手法が利用でき、その結果、剪定する必要性は小さくなりました。
庭木におすすめの樹種
弊社が推奨する剪定方法
事例
事務所の庭園は作庭してから5年程度経過しましたが、剪定は少し行う程度で十分です。
マンションの緑地管理では大幅に作業量を削減
某マンションの緑地管理を依頼された際に、樹木の植え替えを提案したところ、3人工/日かかっていた作業量が、1人で2~4時間と大幅に作業量が減りました。
(弊社の剪定方法は樹木の成長具合から作業量が増減するため、2時間で済むときもあれば4時間かかるときもあります)
植え替え前は高木が16本植栽されていましたが、植え替え時は高木と低木を合わせて21本植栽し、緑量は十分にあると考えています。
樹種に多様性をもたせるために
個人邸の庭園などは狭小な所へ樹木を植栽することが多いため、樹木の最大樹高が比較的低い樹種を選ぶことになりますが、樹種の多様性をもたせたい場合は、株立樹形の株を更新する管理方法を使用しています。
シラカシなどのカシ類、コナラなどは樹高20m程度と巨木になるため、狭小地での管理は無理が生じます。しかし、このような樹種は萌芽力が強いために株立樹形へ仕立てやすいです。これらの樹種が巨木となる前に一定以上大きくなった株は伐採して、小さな株は残し、これを数年おきに繰り返すことで樹木は柔らかい自然な枝ぶりを維持できます。そして、剪定の作業量は小さくなります。
以下の写真は、剪定前は株が5本以上と多く、横への拡がりが大きい状態でした。この樹木は今までお客様が剪定を行っていたようです(樹種はシマトネリコ)。
剪定で株を3本程度へ減らし、横への拡がりを抑え、透けた樹形にしました。この時点では樹高を抑えていません。今後お客様と打ち合わせをしながら、大きくなり過ぎた株を更新していこうと考えています。
緑地管理費の削減は、多くの方の利益となる
今までは緑地管理に多くの作業量を要する場合がほとんどだったので、ぶつ切りやライオンズテールなどといった安価な剪定方法が求められたり、仕事の受注を増やすために剪定の作業単価を安くしなければならなくなったり、個人邸の庭園では樹木を植えなくなったりと、剪定業者は苦しめられ、お客様は安価に依頼できたとしてもそれはわずかであり、今後の事を考えると負担は続くと思います。
このように、剪定業者もお客様も負担のある状態だと思われますが、緑地管理費を大幅に削減できれば、お客様は安心して樹木を植えたいと考えるだろうし、剪定業者は街に緑が増えれば仕事も増え、お客様の負担が減れば緑地管理費の削減よりも内容で判断するようになると思われます。
街に緑を増やすことは負担ではなく、大きな利益を生むことになるように、私たちは植栽する樹種や剪定方法を考えて提案しています。