毛虫などの害虫やうどん粉病などの病気がついたとき、その原因や対処方法
電線まで樹木が大きくなってしまうと、電線を切断してしまうのではないかと不安になると思います。
ただ、基本的なルールを押さえて、適切な対処をすれば、電線へ影響なく樹木を育てることができます。
※ アメリカで提唱されている ” Utility Pruning ” という剪定方法でも以下のような考え方でした。
参考文献:Utility Pruning of Trees
https://www.summerfieldbooks.com/bmp-best-management-practices:-utility-pruning-of-trees~4778
主な対処
① 耐摩耗性に優れた電線カバーを設ける
剪定しても枝と電線が接触してしまうほど樹木が電線へ接近している場合は、電線カバーを設けてください。東京電力へ問い合わせたところ、電線カバーを無償で取り付けてくれるケースもあるようです。
② 枝が電線に接触しないように枝ぶりを整える
樹木が電線の高さを超えていても、枝が電線へ接触していなければ電線を傷めることはありません。
③ 太い枝の折損や倒木を未然に防ぐ
Structural Pruningを用いて、台風でも折損や倒木事故が起こりにくい樹体構造へ改善することが大切です。この剪定方法は、電線だけでなく周辺の安全も守れます。そのため、樹木を電線の高さ以下に剪定で縮小するよりも、樹木の良さを高めながら電線へも配慮する方がより実用的です。
山林の場合では
自然災害による倒木被害はお客様の負担とはならない
山林を所有している方の事例です。電線付近に生育している大木が、今後も倒木しないとは確信できず、山林所有者から「地主は伐採するべきか?」、「万が一倒木した場合の責任問題は?」という相談がありました。
私は東京電力、町役場、県庁へ相談することをすすめたところ、台風で大木が倒れた場合、電線の復旧は東京電力があたり、道路の復旧は町役場があたるとのことでした。
このような結果から、山林所有者は樹木を無理に伐採する必要がなくなったとのことです。
ただ、住宅等の近くでは適切な対処(折損や倒木を防止するような樹木診断や剪定管理)が必要であり、時には伐採する方が安全な場合があります。
さいごに
身近にある樹木が大きくなってしまったら、一人で悩まずに、専門家へ相談してください。適切なアドバイスをもとに、よりよい解決策を考えていきましょう。