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「 “引く” を見落とす思考の欠陥」

田村哲也

田村哲也

ベッドの4本ある脚のうち、3本が外れてしまった。
ベッドが傾き寝心地が悪い ⇒ さてどうしますか?


『残った1本の脚も外す』
 ・・・と即答出来ましたか!?

それとも「3本の脚を付け直そう」と
 しませんでしたか?

追加で解決する傾向

米バージニア大の研究結果
「人間は引き算の決断が苦手で足し算にこだわる」
 というものがある

197名にこんな実験を行った(らしい)

・土台となる「板(模型)」
・それを1本の脚で支えている
・板のぐらつきを抑えると1ドルの報酬
・脚を1本足すと10セントかかる

とだけ説明

この投げ掛けで
「脚の撤去」と答えた人は41%
 約6割の人は3本足してグラつき解消
 (1ドルー10セント×3本=70セントGet)

上記4番目の条件を
「脚の追加は10セント/撤去は無料」
と伝えると
「脚の撤去」と答えた人は61%に上昇
 (1ドルGet)

ここにこそ
人は「引く」よりも「追加」で物事を解決する
傾向とバイアスを持っていることが証明される


バージニア大によると
この傾向は
・環境破壊と言った大きな問題も
・働き過ぎと言った身近な問題にも
 相通じる(大きな)要因であると指摘

人には『引く』という選択肢を見落とす
 思考の欠陥
があることを認めざるを得ない

過去の参考コラム ⇒ 「引き算する勇気」

足し算に頼ってしまう事例

*コラムやエッセーの類いを
 改善するよう指示されると
 多くの人は文章を長くする

*旅の工程を整えるよう頼まれると
 多くの人は立寄る場所を追加する

*レシピを改善するよう依頼されると
 より多くの材料を投入する傾向にある


不思議ですよね・・・と同時に
 日常の業務においても
 やらかしていませんか!?
 (時短にならない要因かも!?)

引き算することで
「過去の労力が無駄」と思ってしまうバイアスや
「変で妙な負い目」が潜んでいますもんね
 (ホント厄介な思考です)

コロナ禍の影響

中小の小売業748社を調べた
静岡県立大学の岩崎教授によると

規模の拡大よりも
質の拡充を志向する「引き算企業」の方が
(今のところ)コロナ禍の影響が小さいとか

そう言った意味でも
今こそ戦略のひとつとして
「引き算」もラインナップさせておくことが
 懸命なのかもしれません

とは言え
間違っても「引けばいい」という話でもなく
「足すのは駄目」という論調でもなく

やはりこんな時だからこそ
・御社のパーパス(存在意義)
・ミッションやバリュー
・コンセプトや譲れないモノ(こと)・・・

そういった諸々をしっかりと言語化して
そこからの距離や温度や色といった
社内で測れる物差しを整えて
(ひと・モノ・コスト・・・)

我々は引き算は苦手なんだと
 しっかりと認めた上で・・・
(コロナを大義に使っちゃって)

思い切って「思考の欠陥」の逆を
打ち出してみるタイミングなのかもしれません

ペダル

子供向け二輪車は
ペダルを外しただけで大きなブレークスルー!!!

御社にも あなたの身近にもある
「ペダル」を外してみませんか

思い込みや慣習が邪魔をしていたりします


とんでもない「夏」となってます

 あれもこれもじゃなく
 大事なものを見極めて
 外してみたり
 身軽になることで

少しだけ優しくなれて
分別のある大人で居られるかも知れません(よね)

もう少ししなりましょう!!

_178_
(一部日経記事引用)

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田村哲也
専門家

田村哲也(経営コンサルタント)

office TAMURA (オフィス タムラ)

小規模事業所経営者さんが、なぜ「儲ける」という課題をクリアできないのか?経営者さんを取り巻く2つの障壁をクリア‼❶忙しいの解消→「第二領域」の確保❷成果を上げるため→「苦手領域」のサポート

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