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「オオカミ少年」の本質!?

田村哲也

田村哲也


「狼が来たー!」と何度も嘘をついてしまう
 羊飼いの少年をモチーフにしたイソップ寓話

「何度も嘘をついていると
 肝心な時に誰からも信用されませんよ」
 という教え・・・・

故に「嘘をつく子供」の代名詞として
【オオカミ少年】という言葉が浸透・定着
 ・・・ですよね

村人の配置ミス

でもこの話って
 おかしなところがありますよね?

「羊」は村の存続(経済)にかかわる
 なくてはならない大切なモノ

それなのに
 村人は何でそんな虚言癖のある少年を
 羊番(重要なポスト)に配置し続けたのか?
 村人はそんなに愚か者の集まりだったのか?

「後だし」だからわかること

私たちがそんな批判や分析が出来るのは
 この後「狼が本当に襲ってくる」ことを
 知っているからですよね

恐らくこの村では
 狼が来る可能性は決して高いとは
 考えていなかったため 「柵」も設けずに
 「あの少年」が羊番で良いとジャッジ

一方 襲来確率はともかく 冷静に考えれば
 ひとたび狼に襲われたら「村は全滅」
 といった一大事になることは自明・・・何故なんだ??

「二軸思考」

*起きる可能性を「縦軸」
*インパクトの大きさを「横軸」

人は
「可能性」も「被害(インパクト)」も
 高い領域(右上)には
 最大のリスクヘッジを施す

つまり結果を知っている私たちは
 この領域だと判断できた訳だ

一方
 村人たちは「インパクト」は大きいが
 めちゃめちゃ「可能性」は低いとジャッジ(右下)
 ・・・だから少年を継続配置

というか・・・
 人は起きたことや経験したことのないことに対して
 「インパクト」なんて(ある意味)考えられない

それどころか「可能性」の低いものは
 その可能性の低さに引っ張られて
 「インパクト」までもを
 低く見積もってしまう傾向がある(らしい)

結果・・・
 可能性の低いものは対策も疎かになり
 とうとう「左下」の領域へとスライドし
 村全体の総意として意識付けしてしまったようだ

「戒め」の物語

と言った解釈より
【オオカミ少年】という寓話は
「村人たちを戒める」ストーリーにすべきだと・・・
『藁を手に旅に出よう』の著者:荒木博行氏は説く《一部引用》
 (驚きと天晴れだっ!!)

何はともあれ 忘れちゃならないのは
「嘘をついてはいけない!!」こと

その上で
*少年の立場だけではなく
   → 村人サイドの検討(多面的)
*可能性だけではなく
   → インパクトも加味した二軸検証
・・・といった辺りは重要な思考展開だ

身近にありますよね
 ○自然災害・・・ 
 ○お客様からのクレーム・・・
 ○突発的な事故や体調不良・・・
 ○設備投資・・・
 ○新規事業・・・等々

決して対岸の火事でも
 寓話として終わらせていい話でもないかと


数年前では考えられないほどの莫大な情報量
 それはファクトなのかフェイクなのか
 表層なのか真実なのか・・・

しかしながら
 目に耳に飛び込んでくる「狼が来たー」は
 止めることも塞ぐこともできないし
 拾い続けなければならない


テクノロジーの波に飲み込まれない術として
 *「嘘をつかない少年」になること
 *「愚かな村人」にならないこと

寓話を積極的に誤読するように
いつだって「本質」が何処にあるかを
 私たちは注意深く見抜いて生きなければ
 ならないのでしょうね。。。

#140

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田村哲也
専門家

田村哲也(経営コンサルタント)

office TAMURA (オフィス タムラ)

小規模事業所経営者さんが、なぜ「儲ける」という課題をクリアできないのか?経営者さんを取り巻く2つの障壁をクリア‼❶忙しいの解消→「第二領域」の確保❷成果を上げるため→「苦手領域」のサポート

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