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田村哲也プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

「完全結果」と「不完全結果」

田村哲也

田村哲也

「甲子園に行ったことがありますか?」

この問いに認識のズレが生じる

Aさんは「観戦に行ったことがあるのか?」
と問われたと認識し

Bさんは「出場したことがあるのか?」
と問われたと認識する

こういった『認識のズレ』って
✔ 言った~言わない
✔ 聞いた~聞いてない
✔ 普通こうだよね~それはあなたの常識でしょ
・・・みたいな(日常茶飯事)

認識のズレが「悪」

同様に
仕事における「パフォーマンスを下げる要因」
は【錯覚】と【誤解】によるものらしい

▪ 起きてもいないことによるズレを【錯覚】
▪ 起きたことによるズレを【誤解】

この錯覚と誤解による
『認識のズレ』が諸悪のスタート

そしてその
『認識のズレ』には2つあるとか
《相互認識のズレ》と《事実認識のズレ》

《相互認識のズレ》は
先程の「甲子園に行ったことがありますか?」
と聞いた際の認識のズレが典型

つまり人は取り方や考え方が全く違うという事

もう一つの《事実認識のズレ》は
石器時代でいうところの
「狩る」の後「食べる」という(当然の)順番

サラリーマンでいうところの
〇「サービス提供→お客様から対価→給与」
✕「給与→サービス提供→対価」」は考え方として
   間違っているという当たり前の道理

なのに条件や権利を最初に振りかざすという
悲しいほどの《事実認識のズレ》に
ちょいちょい出くわす

相互認識・事実認識ともども
人はそれぞれ個々のルールを持ち合わせている
ということを理解しなければならない
 (組織とはそういった集合体)

故に統一のルールという
サークル(円・柵みたいな)を
くっきりと明確にした上で
マネジメントしていかないと

都度都度「認識のズレ」を解決するための
不毛なコミュニケーションに奔走する羽目になる

速さと成果を求められる昨今
その行為が最もムダなロスタイムであることを
未だに認識できていない
(むしろその説教まがいの行為を
 上司のマネジメントと
 勘違いしている50歳以上のオジサンは
 インフルエンザより猛威だっ‼)

姿勢のルール

その共有のルールを構築するには
次の2つにセグメント

1)姿勢のルール
 挨拶・時間厳守・身嗜み・整理整頓といった
 能力不要の誰でもできること

2)行動のルール
 訪問件数・来店者数・新商品開発・粗利率向上といった
 能力を必要とするもの


ここで重要視するべきは「姿勢のルール」
そして そのポイントは【完全結果】での伝達


例えば
 A:机の上をきれいにしましょう
 B:退社時に机上には何も置かずに帰りましょう

 A:10キロをなるべく早く走って
 B:10キロを55分以内で走って

Aだと個々の解釈で行動や成果が曖昧になり
Bだとその認識にズレが生じない

Bを【完全結果】 Aを【不完全結果】という

完全結果とは「期限」と「状態」が明確

誰でもできる「姿勢のルール」を
完全結果で示すことで統一のルールが整う

A:会議には遅れないように
B:会議・MTGは5分前に全員着席

A:電話はなるべく早く取るように
B:電話は2コール以内に取ること

ねっ・・・認識にズレが生じませんよね


一方
不完全結果は・・・本当によく目にする

▪なるべく ▪出来るだけ ▪ちゃんと ▪きちんと
▪丁寧に ▪慎重に・・・etc

はたまた
▪〜を強化する ▪〜を改善する ▪〜を徹底する
▪〜向上させる ▪〜を連携する・・・etc 

何となく「頑張ってる感」や「的を射る感」
があるように映るものの・・・
出来ていない言い訳だったり

こういった不完全結果(ワード)を
見逃さないこともロスタイム撲滅に
必要な要素だ


このテクノロジー全盛の時代に
青臭い「姿勢のルール」が何故に必要かと言うと
組織内の【規律】が生まれるからだ

▪ PDCAを廻すことも
▪ 目標達成の管理をするにも

【規律】なくして
なーんにも始まらないからだ

「絵に描いた餅」となっている
御社の行動指針も
もう少しブレイクダウンして
完全結果にして
励行してみる価値があるかも知れませんよね

手伝う

最後に自戒を込めて・・

よく私は「手伝いますよ」
若しくは
「小規模事業所さんのお手伝い」
・・・みたいな表現を口にします

しかし
(特に社内で飛び交う)「手伝う」は
ややもすると業務遂行の弊害となりうる

何故なら「手伝う側」には
何の責任も伴わず

一方「手伝ってもらう側は」
上手くいかないと
ただの不満要素に結びついたり・・・

安易なサポートは本質的な間違いを生む

今こそマネジメントの原点である
「ルール」や「仕組み」
「役割」と「責任」
そこに潜む
「領域」や「権限」・・・

いい人ぶることで
屁の役にも立たない存在にならぬよう
心して生きたい(行きたい)

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田村哲也
専門家

田村哲也(経営コンサルタント)

office TAMURA (オフィス タムラ)

小規模事業所経営者さんが、なぜ「儲ける」という課題をクリアできないのか?経営者さんを取り巻く2つの障壁をクリア‼❶忙しいの解消→「第二領域」の確保❷成果を上げるため→「苦手領域」のサポート

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