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田村哲也プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

「引き算する勇気」

田村哲也

田村哲也

3年ほど前に手にして一気読みした「引き算する勇気」

そして今 何故か気になって再読

私自身の環境も立ち位置も変わったためなのか
入り込んでくるそれは全く違ったものだった

そして
このタイミングで読んでよかったと実感

少し紹介したい

日の丸

問題です
「日本国旗の赤い丸の面積は
 全体の何パーセント程度だろうか?」

全国1,000人の消費者からの答えは・・・
 *最も多くの人が答えた数字は「30%」
 *「40%」と答えた人も2割弱
 *「50%」と答えた人も1割いたとか
1,000人の消費者の平均値は「31.6%」

実際に赤色の面積は何パーセントだろう?

・・・・・・・・・

実は意外に小さい
日本国旗(日の丸)の赤の面積は
わずか『18.8%』

つまり全体の80%以上が空白なのである

この簡単な調査結果から示唆されるのは何か

そう・・・
『シンプルだと小さくても力強くなる』
ということだ

Googleのトップページ

Googleのトップページには
検索の「窓」しかない
極めてシンプルだ

それに対して
Yahoo!のトップページは
ニュースや天気予報や様々な情報・・
まるで百貨店

Googleの
 トップページ出現文字数: 114文字
Yahoo!の
 トップページ出現文字数:3,129文字

経営資源が限られる99.7%の中小企業は
「Googleのトップページ型」を目指せと問う

「シンプルだと小さくても力強くなる」
って日の丸が教えてくれた(でしょ)

そして
大きな企業は「足す」のは得意だが
「引く」のは苦手なんだ(そーです)

世の中がシンプル志向に
完全シフトしているにも関わらず
「品質に違いがなければ
 消費者は機能の多い方を選ぶ」
と未だ足し算の罠に陥っている
経営者が多いのも事実

人は失うことに
恐怖を感じる生き物だからだ

マックでカレー!?

◆スターバックスでハンバーガーを売って欲しいだろうか?
 (そう思う:3.6%)
◆アップルに冷蔵庫をつくって欲しいと思うだろうか?
 (そう思う:2.8%)
◆マクドナルドでカレーライスも扱って欲しいだろうか?
 (そう思う:3.3%)
◆ジャニーズ事務所に女性アイドルがいて欲しいだろうか?
 (そう思う:3.4%)

品揃えをむやみに拡大し何もかも詰め込もうとすると
企業や商品の「引力」は低下する

「何を売るか」を決めるのと同様に
「何を売らないか」を決めることが重要

言うは易し行うは難し・・だ

しかし・・・確かに
引き算で好業績をあげている企業の
意識や行動やコンセプトは

 ①シンプルな経営を志向している企業
 ②「二兎を追うものは一兎をも得ず」と考えている企業
 ③事業領域を絞り込んでいる企業
 ④取扱商品を絞り込んでいる企業
 ⑤顧客ターゲットを絞り込んでいる企業
 ⑥シンプルなデザインを重視している企業

だそーだ
こんな風に端的にまとめられてしまうと
ぐうの音も出ない

やめる決断

ただ引けばいいのではない

3つの前提条件があってこそ
①引き算する前に「ぶれない軸」をつくること
②しっかりとした「土台」をつくること
③そして「知恵」を絞ること

そう
引き算の戦略では土台や軸や知恵といった
「目に見えないもの」が成否を決めると言うことだ

やはりここでも品質の前にコンセプト
私がお手伝いしたい核の部分
・・・Visionマネジメントのことだ(うん)


更に経営者の心理を突いてくる
◆経営者としてどちらが大変ですか?
  A:何かを始める決断
  B:何かをやめる決断

  A:29.3%  B:70.7%

そして「やめる」に潜む恐怖
①「幅広いニーズに対応できなくなる」という声
②「飽きられないか」という声
③「絞り込みに失敗すると売上げがなくなる」という声

痛いほどわかる

iPhoneこそ究極の「引き算商品」

iPhoneには
「ホームボタン」と呼ばれるボタンが一つしかない

アップルが追及するシンプルさの象徴だ

iPhoneのボディの外側から見えるネジは
極小サイズのものがわずか2本

しかしその内部構造は
凄まじいまでの技術の集約だ

シンプルの裏には多大な努力が隠されている

『完璧がついに達成されるのは
 何も加えるものがなくなった時ではなく
 何も削るものがなくなった時である』文中より

ストンと落ちる 目からウロコだぁ‼

二つの引き算

*「良い引き算」は価値を生み出し
 「悪い引き算」は価値を生まない

*「良い引き算」は考え抜き
 「悪い引き算」は手を抜く

*「良い引き算」は凝縮
 「悪い引き算」は希釈

*「良い引き算」は知恵を絞り
 「悪い引き算」はコストを絞る

*「良い引き算」は前向き
 「悪い引き算」は後ろ向き

要は「集中と選択」だ

3年前にサクッと読み過ごしてしまった
私が言うのもなんですが
(当時の表紙)

この本・・・
経営というマネジメント目線だけではなく
企画・開発・マーケティング・交渉
・プレゼン・バックオフィス等々
全てのビジネスパーソンがそのエッセンスとして

また
現代を生きる大人の“感覚”として
是非とも読む価値ありと推薦します
(文体が上から目線でないのも良い)

「も」じゃなく「を」

◆ここに2つの店があるとします
 あなたはどちらの店でラーメンを食べたいですか?

 A店:ラーメンだけを提供する店
 B店:ラーメン・うどん・そば・カレーライスを提供する店

   A店:80.9%   B店:19.1%

そりゃそーだ
 「ラーメンを売る企業」と
 「ラーメンも売る企業」の違いは大きい

引力を高めるには
 「も」ではなく
 「を」で勝負することが必要だと


さてさて私自身・・・
ターゲットや業務内容を広げるのではなく
狭める勇気・・・引きの勇気を

「も」ではなく「を」・・・だなっ‼

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田村哲也
専門家

田村哲也(経営コンサルタント)

office TAMURA (オフィス タムラ)

小規模事業所経営者さんが、なぜ「儲ける」という課題をクリアできないのか?経営者さんを取り巻く2つの障壁をクリア‼❶忙しいの解消→「第二領域」の確保❷成果を上げるため→「苦手領域」のサポート

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