「社員を壊す」経営者
面白い考え方(本)に出会った
「先にしくじる」著:山崎裕二
アメリカでは
軍隊・病院・消防など
絶対に失敗できない極限状態で
働くプロたちが実践しているとか
ヒトという生き物に刷り込まれた本能
そもそもヒトは
不合理な振る舞いをしてしまうもの
ヒトは生まれながらにして
多くのバイアス(偏り・傾向・先入観・偏見)に
とらわれているとか
その罠から逃れるために
必要な方法論が
「プレモータム・シンキング」で
まず最初に最悪のケースを考え
まだ見えていない失敗の原因を
事前にあぶり出すというものだ
7つのバイアス(偏り)
①「現在バイアス」の罠
・ずるずると課題を先延ばししてしまう
②「オプション選好性」の罠
・どっちがいいか決められない
・決断せずに選択肢を残しておきたい
③「非合理的な信念」
・勝手な思い込みで人間関係をこじらせる
④「コンコルド効果」の罠
・もはや引くに引けない
*膨大な投資をしたため
問題を抱えながら大事故が起こるまで
事業を終えられなかった
超音速旅客機コンコルドに由来
⑤「自己中心性バイアス」の罠
・俺(俺たち)のやり方なら
必ず成功すると思い込む
⑥「完璧主義」の罠
・全てが揃わないと動けない
⑦「計画の錯誤」の罠
・必ず想定外のことが起こる
以上の7つだ
先にしくじる
「先にしくじる」
この本のタイトルだ
いつも失敗するのは
上記に掲げた「7つのバイアス」の
せいだと説く
が故に
それを逆手にとって
失敗の“先取り”こそが
成功への最短ルートだ‼
と言い切る
夏休みの宿題
一つ目のバイアス「現在バイアス」
に触れてみよう
【夏休みの宿題】
コツコツ取り組まず遊ぶことを優先して
休みの終盤に慌てて取り掛かってしまう
【3か月後のプロジェクト】
目の前の雑事を優先したり
一週間後の〆切よりも
今日の飲み会の誘惑に負けたり
どうやら人間には
将来の為にすべきことよりも
今、目の前にあることを優先する
本能的な傾向がある
まさに
“ずるずると課題を先延ばししてしまう”
という「現在バイアス」の罠だ
で
ここでの対処法は
次の4つのステップだと教えてくれる
①未来の失敗をイメージする
・目標に対して大まかなプランを立てる
・未来の失敗とその失敗がもたらすものを
出来る限りリアリティーをもってイメージする
②失敗の原因や問題点を抽出する
・未来の失敗に至るプロセスを
時系列に従って丹念にたどる
・潜んでいる原因や問題点をあぶり出す
③対策と新しいプランの立案
・失敗の原因や問題点を防ぐ対策と
そこに基づく新しい実行プランを立てる
④コミットとチェック+遂行
・新しいプランを自分自身
もしくは他の人にコミット(約束)する
・進行具合をチェックしながら
確実に遂行して成功のゴールに向かう
間違いなく
「夏休みの宿題」は終わるな(笑)
びびりぃ
優秀な経営者さんは
自然とこの思考で
リスクヘッジをとらえている
楽観的でエネルギッシュに
物事や経営を進めているように見えても
その裏で意識的に
あるいは無意識に
且つ用意周到なまでの
「失敗の備え」を
行なっている節を
見受けることが(多々)ある
いい意味での
【びびりぃ】
なんだと実感できる
俯瞰して逆説的な役割を
その他6つのバイアスも同様だ
④「コンコルド効果」の罠も
ちょいちょい目にする
工場や倉庫
ショップや支店
プロジェクトやタイアップなど
投資してしまった金額や時間や想いが
その「執着」を手放すことを拒める
知れば知るほど思い知らされる
いずれにしても
ポジティブな意識で
事前に未来の失敗をイメージする
発想や思考やクセは
とっても大事なんだと気づかされる
今一度
私ができるお手伝い
*事業計画(スケジューリング)
*社内の検証や分析
*顧客分析
*社長の頭や心の見える化 etc
といった社長が抱えている
様々な事案をサポートする上で
プレモータムシンキングを
取り入れていくことも
必要なことの一つであると実感した
人間が持ち合わせている
様々な本能を否定することなく
認めて取り入れて活かして
自由な意見や発想を尊重して
属人的ではない
風通しの良い企業風土や文化の構築に
お役に立てる“臨時コーチ”を目指したいと
改めて痛感した