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西山広高

お金と不動産の知識で自分らしく幸せな暮らしを提案するFP

西山広高(にしやまひろたか) / ファイナンシャルプランナー

西山ライフデザイン株式会社

コラム

先祖代々の土地!?

2018年10月1日 公開 / 2018年10月4日更新

テーマ:不動産

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: 都市計画

日本は少子高齢化、核家族化が進んでいます。

東京近郊に勉強や仕事のためにご実家を離れて移り住み、その後、ご実家には盆と正月くらいしか帰らない、という方も少なくないでしょう。
弊社にもご実家に両親が今も住んでいる、というご相談者は少なくありません。

以前は「いずれは家業を継ぐ」という方も少なくありませんでしたが、近年ではそういったケースも少なくなっています。
事実、事業承継においても身内に後継ぎがいる個人事業主や中小企業が減っていることが問題になっています。

そうでなくても核家族化が進み、親と離れて暮らしている人たちが増えているからこそ実家の不動産を誰が継承するか、という問題は今後さらに多くなる恐れがあります。
両親と離れて暮らしていると、コミュニケーションが不足し、親は自分の相続財産について子に相談する機会も少なくなるでしょう。


ここではいくつかのケースを考えてみます。




例えば…

ケース1

「先祖代々受け継いできたこの土地を自分の代で絶やすわけにはいかない」とお考えの方もいます。

相続の際、遺言状で「この不動産は長男に相続する」と書かれていたとき、その長男に全くその気がなかったら…
もうそれだけで、もめそうです。

実家の不動産以外に財産がなかったら…
その不動産を相続する人以外の相続人から、「兄貴に実家は相続してもらっていいから、いくらか弟の俺に現金でくれないか?」
みたいなことも起こり得ます。
解決策の一つではありますが、その兄貴に「現金があれば」の話です。

ケース2

地方の不動産でなくても
「自分の名義のあの不動産は駐車場として貸して税金払う分くらいは収入があるから残しておいてもいいだろう」
とそのままにしておいたら相続税評価で結構高く評価され、相続税として結構な金額を払わなければならなくなるかもしれません。
(住宅であれば、宅地として固定資産税が1/6、都市計画税は1/3で済んだので税金はかからない、あるいはもっと安くて済んだかも)

ケース3

実家の不動産を相続するとわかっていれば自分は家を買わなかったのに…

亡くなられた人が持っていた不動産は一定の要件のもと土地の固定資産税評価額が1/5、1/2に軽減される特例があります。
要件はちょっと複雑なのですが、相続人が自分の住む家を持っている場合には適用できなくなります。
「両親が亡くなった時には自分の家を貸して自分は実家に住もう」と思っていると税金がめちゃめちゃ高くなってしまうということも起こり得ます。

ケース4

遺言書に「残った財産は全額配偶者に」と
まず、遺言書は必ずその通りにしなければいけないわけではありません。
相続人全員が合意すれば遺言書と違う配分で相続することも可能です。
でも、なるべき個人の意思は尊重したいところでしょう。
残った財産を奥様(あるいはご主人)に全額残すのはその後に残された配偶者が生活に困らないように、という意図のほかに
相続税の配偶者控除を使おうと考えたのかもしれません。

しかし、その配偶者もいずれはお亡くなりになります。
今度は配偶者はいませんので配偶者控除は使えなくなります。
お亡くなりになる順番によって、あるいは最初の相続の時の分け方によってトータルで払う相続税は変わることがあります。

お二人目が亡くなった時に「知らなかった…」では済まないのが怖いところです。

ケース5

遺言書ではなく遺書に「残った財産は兄弟仲良く分けるように」というのも悩ましいです。
特にケース1や2のように不動産以外の財産がほとんどない場合、不動産を共有で相続するという選択をするかもしれません。
一般的に不動産を共有で相続するというのは極力避けたほうが良いと言われます。

その時は良くても、後々困ることになることがあるからです。
(詳細は割愛しますが)

相続対策はお早めに


それぞれの家の事情があるため、「こうするのが最も良い」という答えは一概には言えません。
しかし、そのご両親が多くの土地建物を持っていたりすると相続の時には問題になる可能性を否定できません。

必ず相続は訪れます。
生命保険の定期保険のようにこの期間中に万が一のことがあったら、というのとは次元が違う話です。

親子の会話が少なくなりがちな昨今だからこそ「相続対策」の重要性が増しています。
今後、ますますトラブルは多くなるでしょう。

西山ライフデザインは「不動産に強いFP」として相続対策のお手伝いをします。

どこに相談したらよいかわからない
誰に相談したらいいかわからない
うちはきっと大丈夫だと思うけど念のため

そんな方のご相談をお待ちしています。

この記事を書いたプロ

西山広高

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