織田信長とエリザベス一世は「同い年」
世界を七変化で制した流通と文化の「唐辛子」
—唐辛子に学ぶ、経営の視点転換
■ 世界で最も成功した食材とは
世界で最も成功した食材とは何でしょうか。主食である米や小麦、あるいはジャガイモを思い浮かべるかもしれません。しかし、「世界中のあらゆる食卓に、これほど変幻自在に浸透した存在」を挙げるなら、僕は「唐辛子」を推します。
そもそも、唐辛子が世界に広まったのは、コロンブスの「壮大な勘違い」がきっかけでした。彼はインドの「胡椒(コショウ)」を探しに行き、地球の裏側のメキシコで「唐辛子」を見つけたのです。「これは赤い胡椒だ!」と。
■ 「主役」を奪わず、世界を塗り替える
当初は「胡椒の代用品」として格下に見られていた唐辛子。ところが、この小さな赤い実はわずか数百年のうちに、世界中の台所を席巻しました。
イタリアの「ペペロンチーノ」、タイの「トムヤムクン」、韓国の「コチュジャン」、中東の「ハリッサ」。驚くべきは、唐辛子がどの国に行っても「主役(主食)」の座を奪おうとしなかったことです。
あえて「脇役(スパイス)」に徹することで、その土地の伝統料理を否定せず、むしろその旨味を引き立てる。そうして、ありとあらゆる食文化の「ナガレ」の中に、不可欠な要素として入り込んでしまいました。
■ 日本各地の「流通」が育んだ文化
その浸透力は、この日本においても独自の進化を遂げています。
例えば、新潟県妙高市の「かんずり」。唐辛子を雪の上にさらしてアクを抜き、発酵させるという、地域の気候を活かした驚くべき知恵が生み出した名産です。あるいは、九州の「柚子胡椒」、沖縄の「コーレーグース」、長野の「善光寺七味」・・・
これらは、一粒の種が各地の「場所」へ流通し、その土地の特性と掛け合わされることで、独自の食文化として根付いた姿です。「物流」というナガレが、ただモノを運ぶだけでなく、各地の暮らしを彩る文化そのものを創り出してきたのです。
■ 経営における「物流」という視座
さて、ひるがえって現代。大きく時代が変化するとき、それはまず私たちの「見方の変容」から始まります。
「これは本命ではない」「単なる脇役だ」と切り捨てていたものの中にこそ、実は次代を塗り替える圧倒的な適応力が隠されている。脇役がいつの間にか主役の座を支え、メインがサブを光らせ、やがて主と客が溶け合っていく――。
唐辛子が、単なるスパイスという枠を超えて各地の食文化を形作ったように、組織の中に流れる「モノ・情報・想い」の流通を整えることは、そのまま「組織文化」を創り上げることに直結します。
視点が固定され、「これまでの正解(胡椒)」だけを探し続けていると、目の前で起きているこのダイナミックな「文化の芽生え」を見落としてしまいます。
■ 思考のフタを外す
一つの事象を、どの高さから、どの角度で見るか。
「流通と文化」という視点から唐辛子の歴史を眺めるだけで、私たちの組織やビジネスの見え方も、少しだけ変わってくる気がしませんか。
行き詰まる原因の特定、バラバラになった思考の整理。流通の目詰まりを解消し、思考の「ナガレ」を整える。そんな視座の転換を、対話を通じてお手伝いします。
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