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自毛植毛手術の流れ

林光輝

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テーマ:自毛植毛

 今回は、実際に自毛植毛を受ける場合はどのような流れになるのか、一般的な流れに関してお話をさせて頂きます。

 基本的には、カウンセリング→術前検査(採血)→手術の流れで行っていきます。カウンセリングと採血は同時に行える医療機関もあるので、その2つを同日に行えば、通院回数は合計2回で全て終わります。

では、実際の流れに関して詳しく説明していきます。
 もちろん医師や医療機関、施術方法等によって細かい手順やプロセス、担当者(医師、看護師、カウンセラーなど)は異なる場合がありますので、カウンセリングを受ける際に確認しておきましょう。

【1】カウンセリング(相談)
 自毛植毛を検討する際は、まず専門の医師(カウンセラーの場合もあります)と面談し、薄毛や抜け毛の状態を診断してもらいます。自毛植毛の留意点や施術法(FUT、FUE等)の説明、メリット・デメリットなども説明してもらうようにしましょう。
 ご自身の希望や期待、髪の状態、そして適切な手術方法について相談し、医師は患者さんの要望や状態に基づいて最適な手術計画を立案します。状態によって処方薬だけですむ場合、自毛植毛の適応となる場合、またその両方を併用した方が良い場合もあります。また持病の有無、普段内服しているお薬やアレルギーの有無などを確認します。
 よりご自身に合う医療機関をお探しになるためにも、可能であれば複数相談されてみるのがよろしいかと思います。

【2】手術日調整
 自毛植毛の説明を受け、手術を希望された後は術前検査として採血を受けた上で、手術日程の調整となります。基本的には日帰りでの手術となりますが、術後しばらくはダウンタイムもありますので、施術方法や移植規模などによっては、手術後に数日間余裕を見ておくとより安心かもしれません。週末や連休などは比較的予約が埋まり易い傾向がありますので、お早めに日程調整をして予約を入れておくとよろしいかと思います。

【3】デザイン確認
 手術当日は、手術前に、カウンセリング時にお伺いしたドナー株数そして移植範囲や密度、配分について、最終的なご希望をお伺いしてデザインの最終確認を行います。頭髪全体のバランスをとり10~30年後の頭髪の状況までを予測し、将来的にも自然なヘアスタイルを実現できるようデザインしていきます。限りあるドナー株をどのように配分するかを決める重要なプロセスです。

【4】ドナー株の採取
 お着替えをしていただき手術室に移動し、消毒をして麻酔をしたら手術開始となります。まずは後頭部のドナー部分から必要な数のドナー株を採取します。
 後頭部~側頭部にかけて、毛髪の密度が高くAGAの影響を受けにくい部位から自身の健康な毛髪を採取します。一般的には主に、FUT(follicular unit transplantation)またはFUE(follicular unit extraction)という2つの主要な採取方法があります。

・FUT(follicular unit transplantation): ドナーエリアから帯状に皮膚を切開し、帯状に取り出した組織から個々の毛包を分離します。その後、毛包を適切なサイズに切り分けます。
・FUE(follicular unit extraction): ドナーエリアから特殊な器具を使用して個々の毛包を1株ずつくり抜いてドナー株を採取します。

【5】スリット開け
 移植部位の皮膚を局所麻酔して、株を移植する為の小さな切り込み(スリット)を入れていきます。このプロセスでは、髪の密度や自然な見た目を再現するために、既存毛の流れや髪の毛の角度に合わせてスリットを開けるなど、細心の注意が払われます。

【6】株の移植
 開けたスリットに、採取した健康なドナーを株単位で移植部位に挿入していきます。虚血時間(ドナーの血流が停止してから移植後に血流が再開されるまでの時間)が短いほどドナー株の鮮度を保ち定着率が高まるため、担当する医師や看護師は熟練の技術を必要とします。

【7】移植部位の処置と最終説明
 移植が完了した後、移植部を優しく洗浄して、ドナー採取部に包帯を巻いて手術は終了です。医師や看護師から抗生物質や痛み止めの飲み方の説明、移植したドナー株にダメージを与えないための生活面での注意点、洗髪方法など最終説明を受けます。

【8】術後の経過観察とアフターケア
 術後数日のアフターケアは重要です。特に移植した株は、生着するまでに数日を要しますので、生着するまえに擦ってしまったりぶつけたりしてせっかく植えた株が脱落してしまうと、その部分が生えなくなってしまいます。
 移植株が生着するまで通常3-4日かかると言われており、特にこの期間は移植した部分を丁重に扱っていただく必要があります。当院では念の為術後7日間は患部をこすり洗いなど、摩擦を加えるような処置は行わず安静にしていただくようお伝えしています(この期間髪が全く洗えないわけではありません。通常とは異なる洗髪方法で洗髪していただきます。その方法は手術後に説明があります)。
術後7日過ぎから普段通りの生活に戻ることができ、その先は特に注意することはありません。
また術後数日から数週間後は、採取および移植部位の軽度な腫れや赤みがある場合がありますが、これは一時的なものです。

【9】毛髪の成長
 手術後、移植された毛髪はしばらくの間休止期を経て成長を開始します。成長サイクルには個人差、また株単位でもばらつきがあります。通常は術後数か月くらいから産毛が生えてきますが、しっかりとした太さの毛が生え揃うまでは術後1年ほどかかります。すぐに成果が確認できないところは何とももどかしさを感じるところではありますが、焦らずに見守っていきましょう。もし不安を感じる事があれば遠慮なく手術をした医療機関に相談するようにしましょう。

 自毛植毛手術は個々の患者さんの状態に合わせてカスタマイズされます。手術の手法、所要時間や必要な手術の回数は、患者さんの薄毛の程度や希望する結果に応じて異なります。医師との相談を通じて、個別の手術計画と手術の詳細、予測される適切な成果等を確認しておくことが重要です。
 なお、手術後の結果には個人差がございます。個別の生活習慣や毛髪の成長、個々の体質等によって影響を受けることがありますので、その点ご留意の上で手術を受けられるようにしてください。

※公式サイトからも自毛植毛治療の流れを詳しくご覧いただけますので、ご参照ください。

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林光輝
専門家

林光輝(医師)

紀尾井町クリニック

医師として精神科の診療経験を持ち、25年以上にわたり自毛植毛の先駆的存在として薄毛対策に携わる。心理的なケアに配慮しつつ、熟達したチーム医療による植毛技術で違和感ない自然な仕上がりを目指す。

林光輝プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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