都内最大規模の店舗を拡大し続けるタイ古式マッサージブランド「バーンラックの内装デザイン」 Vol.01
ジワジワと認知を高め、着実に店舗を伸ばしている新しいジャンルのジムをご存じでしょうか？
ジムと言えどマシーンは最小限。女性がヒトリになり、「頑張らなくても続けられる」をコンセプトに女性専用の美容もできるジムがあります。その名も「ヒトリウェルネス」。バチェラー4代目の黄皓さんが代表を務めるミラーフィット株式会社が手がける事業になります。
今回は、ヒトリウエルネス様の1店舗目にあたる八王子店の内装へのこだわりをお届けしたいと思います。初めての業態、初めての出店。コンペで勝ち進んだ私達のご提案の一部をご紹介したいと思います。
美容ジム？何が他と違うのでしょうか？
ジムと言うと、明るい照明の大きな空間にマシーンが所狭しと並び、効率を優先した計画がされています。このような効率化の中で空間的な差別化が難しく、内装デザインに目がいく事は少ないと思います。
そんなフィットネス業態のヒトリウエルネス様では、女性がヒトリになる空間（ミラーフィットブース）と、落ち着いて美容に集中できる空間（パウダールーム）を求められました。
私達がご提案した内容は、機能的に求められる個室空間はもちろんのこと、他のジムとの差別化要因としてヒトリウエルネス様らしい内装デザインです。空間的な特別感を作り出し、会員様がここに通いたいという気持ちを持てる事をご提案しています。これは、今後の展開を見据えたブランドの記号化でもあり、空間を通じたブランディングという意味を持っています。
空間に求められる事は、機能的な解決と差別化要因としてのデザインです。この強弱が空間として表れ、ブランドらしさを作る事となります。ヒトリウエルネス様はしっかりと差別化されたブランドを作る事を目標としていて、美容もできるジムと言う機能的な側面と、女性が来る事が楽しくなる内装デザインを特徴としています。
「森の中のサロン」と言う、八王子店の立地ならではの内装を実現
お店は物件があって初めて成立します。その物件や立地によって、同じブランドでも考えは変わり、それが内装デザインにも表れたら最高だなと私達は考えています。
ヒトリウエルネス様1店舗目の八王子店は物件としてとても素晴らしく、それだけでも特徴的な建物です。また、物件が建っている立地も魅力的で、建物が少ない反面、周りには木が多いといった自然に囲まれた環境に位置しています。
こう言った立地だからこそできる内装は無いかと考えた結果、森を回遊するように個室に入り、森の中で運動をする、と言った事をコンセプトにした内装（当初は「森の中のサロン」）をご提案いたしました。そのコンセプトによって、円形状の個室配置が生み出され、八王子店固有のレイアウトが完成しています。同時に、八王子店を起点にこれからの展開を視野に入れる為、ヒトリウエルネス様に共通したデザインも考える必要がありました。そのらしさを紹介したいと思います。
コンセプトを空間に、ヒトリになる時間を実現する扉
このジムのコンセプトの一つである「ヒトリになる」ことを空間とする為に、ミラーフィットブースと言う個室を作っています。当初から、それぞれのミラーフィットブースへの入口を扉にするかカーテンにするか？と言う議論がありました。コストを鑑みるとカーテンが良く、コストコントロールも仕事の一つの私達としては数多くあるミラーフィットブースを全て扉にする事は費用が嵩む為、慎重にならざるを得ません。
ただ、ヒトリウエルネスのコンセプトは「ヒトリになる」こと。カーテンだと鍵がない為、間違えて入られ、ヒトリで運動する時間に集中できない可能性があります。また、入口は「ヒトリになる」為のミラーフィットブースへの大切な存在。八王子店では扉を作る事と共に、コストをかけて扉にするのだからその扉がブランドイメージとなるようにしたいと考えていました。
採用したのはアーチ状の扉。この扉は特注での製作の為に扉としてはコストがかかっていますが、円形状のレイアウトと共に、扉のアーチが重なり、非日常感を演出。このジムに通いたいと言う高揚感を創りだすと共に、ヒトリウエルネスのブランドイメージを作る事に成功しています。
Vol.02に続く→
