都内最大規模の店舗を拡大し続けるタイ古式マッサージブランド「バーンラックの内装デザイン」 Vol.01
待合や廊下が一つの見せ場になる、各店舗違う特徴ります
施術室を取り切った後に、残った空間を待合や廊下にする、という流れですが、ここでもうひと工夫をする事を心掛けています。テナントの大きさは変える事ができないため、必要な施術室のスペースを物件に当てはめると、例えば歪な形でスペースが余ったりします。こう言ったスペースをデザインする事でそのお店の特徴を作り出そうというのがデザインの仕事となります。
渋谷店で言えば効率的に配置をすれば最大で14部屋の施術室を取る事ができましたが、運営的に12部屋の施術室とする事となりました。これによって2部屋分のスペースが余る事となりますが、この余ったスペースを施術室の前室として設けると共に、そのスペースが来店者にとって特別な空間に来た、と言う特別感を作り出す事をご提案しています。
機能を解決する事が、デザインにつながる
レイアウトは、機能的な問題を解決する重要な要素になります。同時に店舗の特徴を作る上でも大切な要素です。今まで携わってきたバーンラック様の店舗では、意識的に機能とデザインを行き来し、それぞれの店舗でテーマに持ってデザインをしてきました。
新宿店では、施術室の入口を集合させパティオとして位置づけ、廊下を短くすると共に、その広い空間を店舗の特徴としています。これも廊下の長さを短くする機能的な効果を作りながら、デザイン的に店舗の特徴となっています。
銀座店では、柱がある事でレイアウトがしずらい箇所がありました。それらを逆手にとり、柱を目立たせる事で単調になりがちな廊下に凹凸を作り、歩く事が楽しくなるようになっています。
神田店でもやはり大きな柱と変形の物件がレイアウトを邪魔していました。そう言った要素を避けながら施術室の最低限の大きさを確保する事で、それぞれ大きさやカタチが違う施術室となり、その組み合わせによって凹凸や斜めの壁が出来上がり、路地を歩くような通路が出来上がっています。
最後に
空間デザイナーの役目は、機能的な解決と同時にブランドの特徴や店舗ならではの特徴を持たせる事です。いわゆる空間を通したブランディングです。その為には提供されるサービスの特徴を充分に掴み、コストなども考慮に入れて空間化する必要があります。
バーンラックはまず、技術がとても高い事が挙げられます。空間としては完全個室やシャワーブース、使用する素材など、まだまだクオリティを上げる事は可能ですが、技術を一番のサービスにするという技術職としての基本を徹底していることや収支バランスを考慮して空間のクオリティを逆算して考えています。
このように、サービスと収支、空間という切っても切り離せない関係を何となく良いカタチとしてご提案差し上げるのが空間デザイナーの役目でもあります。もっと機能的に良い空間は作れるのかもしれませんが、展開をしていく際に必要なクオリティーという点やブランドが目指す客単価から言うと、必要な時とそうでない時があります。その制約の中で、できる限りの空間を作り、ビジネスに寄与していく事。これらのデザインを得意としているのが私達の特徴となります。これから、店舗ビジネスでチャレンジをしたいと思っている方々がいましたら、是非一度、お話をさせてください。一緒に最高の景色を見にいきましょう!!



