猫の爪切りの頻度はどのくらい?嫌がるときの対策やしないと起こるリスクまで解説

中澤光恵

中澤光恵

テーマ:猫の爪切り

アイキャッチ猫爪切り頻度

猫さんの爪きりは、どのくらいの頻度で行えばよいのか迷うところですよね。

頻繁に切り過ぎて深爪にして痛い思いを猫さんにさせたくないですし、かと言って爪が伸びすぎて猫さんの生活が不便になることも避けたいものです。

どのような兆候が見られたら爪切りのタイミングなのかを知れば、迷いをなくせます。

この記事では猫さんの爪切りの頻度の目安から、切るべきサイン、安全な切り方、嫌がる猫への対処法まで詳しく解説します。

爪切りに不安がある飼い主さんも、この記事を読めば自信を持ってケアできるようになるでしょう。




猫の爪切りの頻度はどのくらい?

猫の爪前後ろ

猫さんの爪切りの頻度はどのくらいがよいのでしょうか。
個体差があるものの、ある程度の目安がわかると安心ですよね。

ここでは各年齢ごとに爪切りの頻度の目安と、前足と後ろ足の爪の特徴について解説しています。

それぞれの違いを知って、あなたの猫さんに合った頻度を見極めるための参考にしてください。


爪切りの頻度の目安

爪切りは実際の爪の長さや状態を見て、「切る必要があるかどうか」を判断することが大切です。
適切な頻度は猫さんの年齢や運動量、生活環境によっても異なります。

子猫の爪は細く鋭いため、1〜2週間に1回程度で確認し、透明な先端を少し整えるとよいでしょう。
幼い頃から足先へ触れる練習をしておくと、成長後の爪切りも行いやすくなるのでおすすめです。

成猫は2〜4週間を目安にするとよいでしょう。
活発に走りまわる猫さんは爪が削れるため、爪切りの間隔が長くなりやすい傾向があります。
一方、運動量が少ない猫さんは活動によって削れにくいので爪が伸びやすいため、こまめな確認が必要です。

老猫は運動量や爪とぎの回数が減り、爪が削れにくくなったり、爪の古い層がはがれにくくなったりします。
その結果、爪が太くなったり、内側へ巻いたりすることがあるため、老齢猫は2週間に1回程度を目安に確認しましょう。


猫の爪切りを頻繁にしないリスクとしすぎるリスク

猫さんの爪切りは切る頻度を延ばしすぎても、反対に頻繁に切りすぎてもトラブルにつながるため、適切な間隔で状態を確認して必要なら切ることが大切です。

爪を長期間切らないでいると、以下のリスクが考えられます。

  • カーテンやカーペットなどに引っかかりやすくなる
  • 飼い主や家族を引っ搔いてしまう
  • 歩き方が不自然になる
  • 肉球に爪が食い込む


爪が伸びて鋭い状態だと、カーテンやカーペット、ソファなどに引っかかりやすくなることで、爪を外せなくなり爪を損傷する可能性があります。
また抱っこや遊びの最中に、猫さんに悪気がなくても飼い主さんを引っ掻いてしまうことも考えられます。
特に小さなお子さんや高齢者がいるご家庭では、ケガをさせないよう気をつけてあげてください。

さらに爪を放置すると巻き爪になり、 肉球に爪が刺さったり、正常に足の指が床に付けられず不自然な歩き方になったりします

爪の長さを気にしすぎて必要以上に頻繁に切るのも避けましょう
深爪になりやすく、出血や痛みを猫さんに与え、爪切り自体を嫌がるようになってしまいます。

爪が肉球に刺さっている、肉球が赤い、出血している、歩き方がおかしいといった異常がある場合は、動物病院で診てもらってください。


前足と後ろ足では伸びる速さが違う

猫さんの爪は、前足と後ろ足で伸びる速さが異なります。
前足の爪は猫さんにとって武器でもあるため、鋭くなりやすいので後ろ足よりも優先的に確認しましょう。

特に確認しておきたいのが、前足の内側にある「狼爪」と呼ばれる爪です。

猫の狼爪の場所

人の親指に近い位置にあり、歩いたときに床へ接触しないため、地面との摩擦で自然に削られにくい爪です。
ほかの爪より長く伸びやすく、内側へ巻きやすい特徴があるので、前足を確認するときは狼爪も忘れずに確認してください。

一方、後ろ足の爪は、前足ほど頻繁に切らなくてもよい場合があります。
高い所へジャンプしたり走ったりすることで、自然に先端が削れることがあるためです。
ただしのんびりした性格であまり活動的ではない猫さんは、後ろ足の爪も伸びやすくなる傾向があります

前足は2〜4週間ごと、後ろ足はそれより長めの間隔になる猫さんもいますが、日数だけで判断するのは避けましょう。
前足を確認するタイミングで後ろ足も一緒に見ておくと、伸びすぎを防ぎやすくなります。


猫の爪を切るべきタイミングとサイン

猫の爪

「そろそろ爪を切った方がいいのかな」と迷ったときは、猫さんが発するいくつかのサインを見逃さないことが大切です。

ここでは爪の見た目や生活音、爪とぎの様子から爪切りのタイミングを見極めるポイントを紹介します。


爪の先が鋭く曲がってきたとき

爪を切るタイミングとしては、先端が鋭くなり内側へフックのように曲がってきたときです。
猫さんの爪は伸びるにつれて細く尖り、弧を描くような形になります

以下のようなことがあったら、爪が伸びすぎているサインです。

・カーペットやカーテンなどに爪が引っかかり、自力で取るのに苦戦しているとき
・猫を抱っこしたときに、腕などに爪が当たり痛みを感じたとき


日頃から抱っこしたタイミングや猫さんが寛いでいる最中に、さりげなく爪の状態を確認する習慣をつけておきましょう
定期的に確認することで、切るタイミングが判断できるようになり、適切なケアができるようになります。


歩くと床から音が聞こえるとき

フローリングの上を猫さんが歩いたときに、「カチカチ」と爪が床に当たる音が聞こえる場合、爪が伸びすぎている可能性があります。
適切な爪の長さであれば、歩行時に床に接触して音が鳴ることはありません。

また爪が伸びていることで足の指が曲がるため、歩き方がぎこちなくなったり、歩くペースがいつもと変わったりすることがあります。

日常的に猫さんの歩く音や歩く様子も観察しておくとよいです。


爪切りと爪とぎの違い

爪を研ぐ猫

毎日猫さんが爪とぎをしていると、「爪切りは必要ないのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかし爪とぎと爪切りは、それぞれ目的が異なります。

猫さんの爪は層になっていて、爪とぎを行うことで古くなった爪の外側の層をはがし、新しく鋭い爪を出すことが目的です。
前足の爪は猫さんにとって攻撃するための武器でもあり、鋭利な状態にしておく必要があるからです。
爪とぎ器の周囲に、爪の形をした薄い抜け殻のようなものが落ちているのを発見することがあるのではないでしょうか。

また爪とぎには古い層をはがす以外にも、縄張りの主張や気分転換、体を伸ばすといった目的もあります

一方、爪切りは伸びた爪を切ることで、以下のメリットがあります。

  • 飼い主さんなどへの引っ搔き傷を防ぐ
  • 爪がカーペットなどに引っかかるなどして猫さん自身が負傷するのを防ぐ
  • 巻き爪を防ぐ


爪とぎは心身の健康維持や本能的な欲求を満たす行為爪切りは物理的に伸びすぎた先端を安全に整える行為という違いがあります。

爪とぎと爪切りは、それぞれ目的が異なるケアだと理解しておくことが大切です。
爪とぎをしているからと安心せず、両方のケアを並行して行うようにしましょう。


猫の爪を安全に切る方法

猫膝の上で爪切り

爪切りは猫さんにとって苦手な作業になりやすいです。
猫さんの気持ちに寄り添った手順を知っておくことで、猫さんにも飼い主さんにもストレスの少ないケアができます。

次の4つのステップに沿って行ってみましょう

  1. 【STEP1】道具を準備する
  2. 【STEP2】猫の様子を確認する
  3. 【STEP3】肉球を軽く押して爪を出す
  4. 【STEP4】透明な先端部分だけを切る



【STEP1】道具を準備する

猫さんは拘束されることを嫌う傾向があるので、素早く終わらせてあげる必要があります。
必要に応じて道具を取りに行くようでは、時間を要し爪切り嫌いになりかねません。
段取りよく進めるために、必要な道具を事前に準備しましょう。

必要な道具は、次の4つです。

  • 猫用の爪切り
  • おやつなどご褒美
  • 止血剤
  • 清潔なガーゼ


猫用の爪切りには、主にギロチンタイプとハサミタイプがあります。

爪切り(ギロチンタイプとハサミタイプ)

ハサミ型は一般的なハサミに近い感覚で扱えるため、初心者にも使いやすいです。
刃先に猫さんの爪を入れるくぼみがあり、切る位置を確認しながら少しずつ整えられます。

一方のギロチン型は、穴へ爪を入れて刃をスライドさせる仕組みです。
切れ味が安定しやすく、太めの爪にも使いやすいものの、爪を入れる角度に慣れが必要です。
猫さんが落ち着いて爪切りをさせてくれる場合や、道具の扱いに慣れた人に適しています。

爪切りを行う上で、深爪にして出血させないことが一番です。
一回の出血で、次回からの爪切りが困難になる可能性が大いにあります。

しかし万が一のことを考えて、猫さんが使用できる止血剤や出血個所を抑えるためのガーゼも用意しておくとよいでしょう。


【STEP2】猫の様子を確認する

まずは爪切りを行える状況か、猫さんの様子を確認してください。

猫さんが興奮しているときや警戒しているときだと、抵抗されたり噛まれたりする可能性が高くなります。
爪切りを行うタイミングではないので、時間を改めましょう。

寝起きでぼんやりしているときや、食後でリラックスしているときなど、猫さんの機嫌が良いタイミングを選んで行うのがおすすめです。

あなたのタイミングではなく、猫さんのタイミングで爪切りは行いましょう。


【STEP3】肉球を軽く押して爪を出す

猫さんの爪は普段は足先の中へ収納されているため、爪を切るときは爪を出す必要があります。

指で猫の爪を出す

足先を片手でやさしく支え、指の腹で肉球と指の上側を軽く挟むように押して爪を出しますす。
強く握ると猫さんが不快感を感じ、足を引っ込めたり、噛んだりする原因になりますので気をつけましょう。

もし猫さんの足先に触れることが難しい場合は、足先に触れるのに慣れさせる必要があります
次の章の「まずは足先に触れられる練習から始める」を参考に、練習してみてください。


【STEP4】透明な先端部分だけを切る

猫さんの爪を切るときに最も注意したいのが、内側にある血管と神経を傷つけないことです。

透明な爪を明るい場所で見ると根元側にピンク色の部分が見えますが、この部分には血管と神経が通っているため、切ってはいけません。
ピンク色の部分から数ミリ程度離れた、透明な先端だけを切ります

先端の爪を切る

初めて爪を切る場合や切る位置に自信がない場合は、先端のとがった部分を1〜2ミリほど整えるだけでも十分です。
最初から正確に切ろうとしないで少しずつ切って経験を積み、爪切りに慣れていきましょう

切るときのコツとして、爪を横から見ながら切ると血管までの距離を判断しやすくなります
また切れ味が落ちた爪切りは、切るときに猫さんが違和感を感じ爪切りに嫌な印象を与えやすいので、切りにくいと感じたら新しいものへ交換しましょう。

黒い爪は血管の位置が確認しにくいため、先端から少しずつ切ってください。


猫が爪切りを嫌がるときの対処法

猫爪切り嫌がる

爪切りを嫌がる猫さんは少なくありません。
無理に押さえつけて手早く終わらせようとして、さらに猫さんにストレスを与えることで、ますます爪切りを苦手にしてしまうことが多いと感じています。

例えば車の運転も、最初からスムーズにできるわけではありませんよね。
初めのうちは恐怖心や緊張感を持ちつつ、段階を踏みながら何度も練習を重ねることでスムーズな運転ができるようになるものです。

猫さんの爪切りも同様で、足先に触れられることや道具に対しての恐怖心を拭うことなど段階を踏んで克服させることが大切です。

爪切りは今後も定期的に行うケアなので、その場しのぎの対応は得策ではありません
時間をかけて猫さんに爪切りを慣れさせていく視点を持つことが、ストレスフリーなケアにつながります。

ここで紹介してます方法を参考にして、スムーズな爪切りができるようになりましょう。


足先に触られる練習をする

爪を切る以前に足先に触れられることを嫌がるなら、足先へ触られることに慣らす練習から始めましょう。

猫さんにとって足や肉球は敏感な部分です。
普段あまり触られることがない足先は、持たれるだけでも驚いたり、不安を感じたりするものです

慣れさせるには、次の3つの手順を踏みます。

  1. 足に手が触れることに慣れさせる
  2. 足先を数秒持たれることに慣れさせる
  3. 1本ずつ爪を出す練習をする


一日に何度か猫さんが、甘えにそばに来てくれるときがあると思います。
そのときが絶好の練習のタイミングです。
頬や額など猫さんが喜ぶ場所を撫でながら、日常のスキンシップの延長で少しずつ足先の方へ手を移動させて、足先に触れられることに慣れてもらいましょう

猫の足に触れる練習

足先に手を近づけても嫌がらなくなったら、猫さんの足を持ち上げ、足を持たれることに慣れてもらいます。

初めは写真のように、手のひらにのせるだけで構いません。
手のひらに猫の前足をのせる

慣れてきたら軽く握ってみましょう。
決して、力を入れて握らないようにしてください。

足先を軽く握られても平気になったら、一本ずつ爪を出す練習をしていきます。
爪を出す練習

練習するときには、以下のポイントに気をつけてください。

  • 嫌がる素振りを見せたら、すぐに手を放す
  • しつこく行わない
  • 行っている間は優しく声かけをする
  • おやつをあげて良い印象を持ってもらう


次のような素振りが見られたら、すぐに中断しましょう。

  • しっぽを激しく振る
  • 耳を後ろに倒す
  • 作業している箇所を睨む


早く出来るようになりたいと、はやる気持ちになる飼い主さんもいるかと思います。
しかし「嫌がっているのに止めない」「しつこくやり過ぎる」と、慣れさせるどころか不快感を与えてしまうので、焦りは禁物です。


道具に慣れさせる

爪切りを見ただけで逃げてしまう猫さんの場合、爪切りという道具に慣れてもらう必要があります。

次の手順で、爪切りに対する印象を良いものにしてあげてください。

  1. 爪切りをそばに置いた状況でおやつを与える
  2. 爪切りを持った状態でおやつを与える


爪切りがそばにあっても手に爪切りを持っていても、気にせずおやつを食べるようになったら、爪切りを爪に近づけてさらに慣れてもらいます。

以下に挙げたことを繰り返し行います。

  • 爪に爪切りを近づける
  • 爪切りを爪に軽く当てる
  • 爪のそばでカチッと音を鳴らす


爪切りを猫の爪に近づける

注意点として、必ず猫さんの足に触れるときは、猫さんが喜ぶ顎の下や頬などを撫でてリラックスさせてから行ってください。
いきなり足に触れると、警戒されてしまします。

嫌がらずにできたら、すぐに褒めておやつを与えたり、「よくできたね」など優しく声かけながら撫でたりして、「爪切りの時間=嫌なことではない」と覚えてもらいましょう

これらを繰り返すことで、少しずつ警戒心が薄れていきます。


一度にすべて切ろうとしない

猫さんの爪切りでは、一度に前足と後ろ足のすべての爪を切る必要はありません。

飼い主さんとしては、猫さんを捕まえた機会にすべて終わらせたいと考えるかもしれません。
しかし今後の爪切りをスムーズに行えるようにするためには、強引に続けないようにしましょう。

大切なのは猫さんにとって、爪切りが「嫌な体験」として記憶されないようにすることです。
1日に1〜2本だけでも十分ですので、数日かけて少しずつ整えるようにしてください。
焦らず猫さんのペースに合わせて少しずつ進めることで、 猫さんのストレスを減らし安全に続けやすくなります。


猫の爪切りの頻度は目安を参考にしつつ定期的に確認して対応しよう

猫さんの爪切りは基本的に2〜4週間に1回を目安に、爪の状態を確認しながら行うのが理想的です。
年齢や運動量、爪の伸び方には個体差があるため、日数だけにとらわれず実際の爪の長さや猫さんの様子を見て頻度を調整することが大切です。

爪切りの際は一度にすべての爪を切ろうとせず、猫さんが嫌がる前に1回に1~2本切るだけにして、少しずつ進めることで負担の少ないケアを続けられます。

巻き爪や出血といった異常のサインに気づいた場合は、無理に自己対処しようとせず、早めに獣医師へ相談してください。

定期的に猫さんの爪をチェックして、飼い主さんも猫さんもストレスもなく安心な毎日を送れるようになってください。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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中澤光恵
専門家

中澤光恵(ペットシッター)

ペットシッタージニー

30年の知識と経験をもとに、食生活や爪切りやブラッシングなどのケア、環境づくりなど、ペットの健康寿命プラス5歳を目指す講座やアドバイスを実施。飼い主に代わって世話をするペットシッターも行っています。

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