Quality of Life
春は「別れと出会い」の季節だと言われています。
特に受験を終え、新しい生活をスタートする子どもたちにとっては、「別れと出会い」をベースにした変化の多い季節になります。
志望校に合格して、胸を膨らませる子。残念賞で、ちょっぴり肩を落とす子。笑いあり涙ありですが、4月の新学期がはじまると、何もかも忘れて次のステップにチャレンジ。
「別れと出会い」は人間成長のターニングポイントになります。
わが「ELFえいごの寺子屋」は、受験ための英語を教えるところではありませんが、それでも進学は「ひとつの区切り」になり、ELFを卒業していく子どももいます。
正直少し寂しい気がしますが、自分の夢に向かってステップアップしていく姿を目の当たりにする喜びは大きいものです。
いつものことですが、最後のレッスンで私は「受験が終わったからって、英語にサヨナラするのはもったいないですよ。英語は他者とコミュニケーションできて生きてくるのだからね!」と激励します。受験の英語はあくまでも志望校に受かるための科目の一つ。英語だけは得意で心配ないので他の教科を頑張る、という過程の種まきがうまく終わり、いま芽吹いた感じ。これから葉をつけ、枝を広げて、実をつける姿を想像するのは、気持ちの良いものです。新しい学校、先生方、友達とどのようにみんなが進化、成長していくのでしょうか?
卒業していく子どもが「ELFは楽しかった」と言ってくれるのが、私に対する何よりのご褒美です。
先日、私が英語を教えている専門学校の卒業式に出席しました。動物関係の仕事(動物園、水族館etc.)につきたい学生たちを教育する学校です。この学校は98%の就職率を誇ります。
卒業式は伝統的な形で行われました。学生のひとりひとりが校長先生に名前を呼ばれ、卒業証書を受け取ります。
成績優秀な学生が数名褒賞された後、在校生代表が送辞を述べ、卒業生代表が答辞を述べるというカタチ通りの式典でしたが、苦しかった学生生活を振り返り、歯を食いしばって頑張った実習や親身になって指導してくれた先生とのエピソードを涙ながらにリアルに語った答辞は私を含めた参列者の心を打ちました。
最後に校歌を唄い、卒業生が退場する時、式場である講堂の扉が大きく開きました。
気のせいか扉は、普段より大きく広く開いているように感じました。
さあ、旅立ちの時です。
晴れがましさに顔を紅潮させて出て行く卒業生を拍手で送りだしながら、私は新鮮な感動に浸っていました。
いま、私はニューヨーク州の小さな町のの小さなホテルでこのブログを書いています。
ELFの生徒のひとりが日本の中学を卒業して、アメリカの高校へ留学することになり、現地の高校と様々な打ち合わせをしているところです。本人にとっては人生の大きなチャレンジとなります。
数年前までは、高校を卒業して、アメリカの大学へ留学するというのが定番でしたが最近は中学を卒業して、アメリカの高校へ留学するという学生が増えてきました。
小学3年から英語の授業をはじめた子どもたちが中学卒業を迎えるのも、あと数年です。この時は、もっとたくさんの子ども(&保護者)が「高校からの留学」を考えるでしょう。
私は「ELFえいごの寺子屋」を主宰する傍ら、アメリカへの留学コンサルタントをしています。留学を志した子どもたち全員が「留学してよかった」と思えるような環境つくりに惜しみなくサポートをしてあげます。
例えば日本は「3月卒業/4月新学期」ですが、アメリカでは「6月卒業/9月新学期」この時間のズレが日本の留学希望者(本人&保護者)を悩ませます。
この時期をどう過ごしたらいいのだろうか? 留学を予定している学生たちがこの時期学校に行かず家にいる、というのは予想以上に不安とストレスをもたらします。そのまま進学している同級生たちから落ちこぼれてしまった、というような不用意な劣等感をもたらすこともあるのです。
いずれ将来は9月に一本化なるのではないかと思っていますが、時間はまだまだかかりそうです。私はこの時間のズレを有効活用しようと考え、様々な知恵を生み出し、子供たちの対応に関して経験を重ねています。
追記:この原稿を書き終わったとき、「サムライJAPAN」がアメリカチームに勝ち、WBCに優勝したといううれしいニュースが飛び込んできました(日本時間3月22日)。アメリカのスポーツニュースは、こぞって「サムライJAPAN」の強さと、その立ち振る舞いのすばらしさを絶賛しています。野球音痴の私でさえとてもとてもいい気分。
現地校の先生方に日本のチームと日本人のマナーに対して賞賛の言葉をもらうと素直にうれしいものです。
その数時間後に、私がコンサルタントを務めているNY州立大学JCCから、この6月・7月にインターンシップとして日本へ行くことを希望している男子学生がいるので
「よろしく」と連絡が入りました。早速本人と面接して、OKを出しました。
これも偶然でしょうか!? いずれにしても子供たち共々ウェルカムです。