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コラム

勝つための、英語スピーチ

2022年3月25日 公開 / 2022年4月20日更新

コラムカテゴリ:スクール・習い事

某月某日                         

わが「えいごの寺子屋」の生徒(高一)が、笑顔で飛び込んできました。「先生!スピーチコンテストで賞もらった!」。手にかざした賞状を見ると、学内コンテストの第3位。目が合うと、「優勝はね、外国人!準優勝は、帰国子女!」と、ちょっぴり悔しそう。「立派、立派、頑張ったね」と背中をたたき、大いに喜び合いました。この子は「ELFえいごの寺子屋」の学習だけで、堂々の3位獲得です。

英語のコミュニケーションでは、「自分の考え・意見をまとめ、それを相手にストレートに伝える」ことが基本中の基本になります。この能力を鍛えるには、スピーチのトレーニングがいちばん効果的です。わが「えいごの寺子屋」では、小学高学年から少しずつスピーチの基礎を教え、人前で話す練習をはじめます。もちろん、この年齢では表現を操ることはできません。定型のスピーチ表現を積み木のように組み立てて、自分の言いたいことを話し、伝える練習です。

その成果かどうか?

帰国子女のライバルを抑えて堂々優勝した中学3年の女子や、先生推薦で学年代表に選ばれた中学2年生の女子が誕生し、誇らしい気分にしてくれました。

大切なことは、自分の考えをまとめ、それを英語で多くの人に伝えるという体験です。それができた時の子どもたちの高揚感!達成感!・・・「うちの子は人引っ込み思案で、見知りが激しくて」と嘆いていたお母さんに見せてあげたいと、いつも思います。
さて、私なりにまとめた「勝つための、英語スピーチ」の虎の巻です。

1、トピック選び                    
スピーチといえば、原稿を作成して、暗記して、それをアウトプットするという手順を考えると思いますが、実は「何を話すか」という題材選びが、勝つためのスピーチの最大のポイントです。では、題材選びのコツは・・・

①聞き手が興味をもつ題材               
聞き手がどんな人たちなのか。彼らはどんな内容のスピーチだったら興味を持ってくれるのか。学校が主催するスピーチコンテストだったら、審査員の先生たち、聞き手の学生たちですね。

②他のスピーカーと差別化できる題材
ライバルがどんな題材を取り上げるかわかりません。ひとつのアイデアは、自分だけのオリジナルな体験にこだわりぬくことです。

③自分が自信をもって、どうしても伝えたい題材         
自分が好きな題材。ノリにノッて、感情をこめて話せる題材です。話し手の気持ちが自然に聞き手に伝わり、結果的に印象に残るスピーチになります。

2、原稿作成                      
トピックが決まったら、実際に話したい内容を原稿にします。基本は3部構成。

●Introduction ●Body paragraph ●Conclusion

ここで大切なことは、それぞれの構成要素にメリハリをつけること。自分の英語力にふさわしい英語表現にすることです。

この段階で、多くの人が間違いを犯します。それは、日本語を凝りすぎることです。比喩を多用したりして、ことさら難しくしてしまうことです。結果、英語に翻訳すると、言いたいことが何なのか、さっぱりわからなくなります。

改めて、心にとどめていただきたいのは、英語と日本語は違うということ。自分の英語力は自分の日本語力と同じでないことです。

今、必要なことは、シンプルな英語で、自分の伝えたいことを表現し、聞き手の心をしっかりつかまえること。ただそれだけに集中しましょう。
英語で直接原稿が書くのがもちろん理想ですが、勝つためのスピーチトレーニングでは、次の手順を踏みます。

①日本語でスピーチ原稿を書く
②シンプルな日本語原稿に変換する(不必要な比喩表現などを削除します)
③英文に翻訳する。
④校正。出来るだけ、第三者に見てもらう。

3、表現の練習(スピーチの練習)             
さあ、準備の80%が整いました。残りの20%であなたの原稿に魔法をかけて魅力的なスピーチに仕上げましょう。

自分の英語表現力が未熟でも、発声、イントネーション、顔の表情、ボディランゲージなどコトバ以外のコミュニケーションパワーを全開して、スピーチの練習をしましょう。

身体全体を使って、自分の言いたいことを、聞く人・見る人に伝えたいという情熱をもつことです。
必要に応じて、擬声語や擬態語を使って。ここは若さの特権を思いっきりぶつけてください。
自分の言いたいポイントは、はっきりと、ゆっくりと。

スピーチは、原稿を丸暗記してアウトプットすることではありません。言葉に自分の気持ちをのせて話すことができれば、聞き手の心をつかみ、ワンランクアップのスピーチになります。



おわりに

私もアメリカの大学に留学中、スピーチの授業を選択しました。その折、担任の先生の推薦で、学校のスピーチコンテストの参加メンバーに選ばれました。
相手はネイティブの地元学生です。そこで、自分はどうしたら他のアメリカ学生に負けない興味深いスピーチができるか、一生懸命考え、最終的至った結論は、「誰も知らない日本」の紹介をしようということでした。題材は、日本の先住民族アイヌの物語。残念ながら賞は貰えませんでしたが、たくさんの人々に興味をもってもらい、これがきっかけで新しい友だち生まれました。今は懐かしき良き思い出です。

さあ、みなさん!「勝つための、英語スピーチ」にチャレンジしましょう。Good Luck!

この記事を書いたプロ

小室千雪

ELFえいごの寺子屋代表

小室千雪(株式会社team CK)

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