発電所のパネル交換・増設とパワコン交換の比較評価(B. 三相低圧)
一般的に太陽光発電所の評価は、発電シミュレーションの結果をもとに事前評価を行います。発電シミュレーションには様々な日射データや計算方法がありますが、日本国内では国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)データベースのMONSOLA-11の日射データを活用したシミュレーションが普及しております。
こちらのMONSOLA-11の日射データを基に、南向き(方位角0度)、パネル設置角度(傾斜角)15度、システム効率97%、パワーコンディショナ(以下PCS)変換効率95%、モジュール初年度劣化率2%、経年劣化率0.5%、にて下記試算しました。
1. 全国49か所(北海道3か所、他は都府県庁所在地)でモジュール容量100kW、PCS容量100kWの発電量。
2. 全国10か所(札幌、仙台、東京、富山、名古屋、大阪、高松、広島、福岡、那覇)でモジュール
容量250kW、PCS容量は250kW、200kW、150kW、100kWの各パターンでの発電量。
PCS定格出力による発電量ピークカット計算はNEDOデータベースのMETPV-11のデータをMONSOLA-11の発電シミュレーション結果に合わせて修正計算(24時間、365日分)し、モジュールの初年度劣化、経年劣化にも反映。
(発電量シミュレーション1)
太陽光発電所容量100kW(モジュール容量・PCS容量ともに100kW)、南向き(方位角0度)、パネル設置角度(傾斜角)15度、システム効率97%、PCS変換効率95%、モジュール初年度劣化率2%、経年劣化率0.5%、の条件で、「各月の発電量、年間発電量、20年間の発電量」を試算。
(発電量シミュレーション2)
太陽光発電所容量250kW(モジュール容量)、PCS容量はa. 250kW、b. 200kW、c. 150kW、
d. 100kWの4通り、南向き(方位角0度)、パネル設置角度(傾斜角)15度、システム効率97%、PCS変換効率95%、モジュール初年度劣化率2%、経年劣化率0.5%、の条件で、「各月の発電量、年間発電量、20年間の発電量」を試算。
モジュールとPCS容量(DC:AC比率)の比率による発電量の違いは、1:1(250kW:250kW)と1:0.8(250kW:200kW)の場合は殆ど変わらず、1:0.8(250kW:200kW)と1:0.6(250kW:150kW)の場合でも20年間の合計発電量の違いは97.34~98.59%とほぼ同等の試算結果となります。
1:0.4(250kW:100kW)の場合、1:0.8(250kW:200kW)との20年間の合計発電量の違いは83.23~86.39%の違いがある試算結果となります。
Source: 国立研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構NEDO データベース
https://www.nedo.go.jp/library/shiryou_database.html
Source: 弊社クラウドサービス
https://www.e-solar.co.jp/solar-cloud-service
※当コラムは弊社ホームページでも掲載しております。
https://www.e-solar.co.jp/column/post28