クーリング・オフ 意外と知られていない重要ポイントQ&A その2
こんにちは。消費者考動研究所代表 消費生活アドバイザーの池見です。
皆さんは、健康食品(サプリメント)を利用していますか?今、健康被害問題でクローズアップした「機能性表示食品」を、薬のように感じて飲んでいる方も多いのではないでしょうか?
健康食品で効き目を期待してはいけない!
改めて健康食品についてお話すると、健康食品は「食品」なので、薬=医薬品のように「効果効能を期待して服用する」ものではありません。
医薬品ならば、製薬会社が厳しい試験や治験などを行い、厚生労働省の認可を受けて、初めて「○○に効果がある」として製品を出荷できます。各成分の分量も一定で、副作用についても確認できています。一方、健康食品はその過程を経ていません。なので、大原則として、医薬品のように効果や効能をうたうことが禁止されています。
これは、機能性表示食品も同じです。
安易に体内に入れるのは危険
どんな食品にも栄養素が含まれています。
本来ならば、通常の食品の組み合わせで必要な栄養素を補給することができます。なので、健康食品を使う場合は、あくまでも食事で足りない部分だけを補う使い方が重要です。
健康食品(サプリメント)は、体に何らかの影響を及ぼす成分を強調して入れているからこそ、ただの食品ではなく「健康食品」なのです。
では、その成分のことを知らないまま、あなたの体内に取り入れて大丈夫なのでしょうか。
健康食品の広告を見ると、機能性表示食品にしても、配合している成分の良い面を強調して宣伝している例はよく見かけます。しかし、研究論文に書かれているリスク面などを、良い面と同じくらいにはっきりわかりやすく載せている例は、残念ながらあまり見当たりません。
そうなると、いざ買う時に、薬との飲みあわせや過剰摂取なども心配です。きちんと成分のことを調べないと不安ではありませんか?
素材・成分を確認するには
そこで、ぜひチェックしたいのは、国立研究開発法人医療基盤・健康・栄養研究所が公開している「健康食品」の安全性・有効性情報WEBサイトです。
このサイトでは、一般向けに、健康食品の基礎知識や被害関連情報、よく耳にするビタミンやミネラルについてわかりやすく解説されています。
また、素材情報データベースには、健康食品などに含まれている成分・素材について、科学的根拠のある有効性情報に関する科学論文の内容を調べることもできます。
この論文の内容が、そのまま安全性や有効性を示すわけではありません。しかし、スマホやパソコンのお気に入り登録をしておけば、健康食品の広告や商品表示を見た時に、すぐに確認できて便利です。また、健康食品に関するさまざまな知識・情報もおすすめです。
なお、医師から薬を処方されている方や、市販薬を常用している方など何か症状がある方は、必ず医師か薬局・ドラッグストアの薬剤師に飲みあわせなどを相談しましょう。自己判断は危険です。
また、健康食品で体調が悪くなった時は、すぐに止めて、必ず医師の診断を受けてください。できれば診断書を書いてもらいましょう。販売業者やメーカーとの交渉に必要です。
合わせて、製品事故として消費生活センターにも相談しましょう。消費生活センターでは、相談内容を全て消費者行政のデータベースに登録しています。そのデータベースの情報は、行政処分や国民への注意喚起などの貴重な材料になります。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。