高齢者の中途半端な物の買い方と片づけ
もったいなくて捨てられない
「私たちは物のない時代に育ったので、今の人たちと違ってもったいなくて物をすてられないのよ。」
という言葉をよく耳にします。
もったいない世代という言葉もあります。
本当にそうなのでしょうか。
物のない時代に育った方たちは実は高度成長時代を支えた方たちでもあります。
いろいろなものをひとつづつ頑張って手に入れてきた、手に入れることがステータスだった方たちなのです。
ですから、物をぜんぜん捨てられない方たちは同時に、どんどん物を買うことが大好きなのです。
もったいなくて捨てられないではなくて、たくさんの物を持つことが幸せだと思い込んでいるだけなのです。
どうすれば捨てられるか
では、どうすれば物を捨てることができるのでしょうか。
たくさんの物を持つことが幸せであると思い込んでいるのですから、逆に、物をたくさん持たないことのほうが幸せだと思い込ませればいいわけです。
断捨離のように精神的に物欲に対する戒めをしたり、ときめき片づけのようにときめきという幸せを感じることを片づけの方法として使ったりされていますが画期的な方法はまだ見つかっていません。
「大人片づけ」では
使っていないもの・汚れているもの・壊れているものを持っていることによって、マイナスのエネルギーが増えてしまうとお伝えしています。
そうしたものを持たないことが幸せを呼びます。
こうして物の見直しを続けて、不要な物を持たないことが幸せだと自然に思って欲しいものです。
高かったから捨てられない
使っていないものなのに、持っているものの中で捨てられないのが、高かったものです。
この世代の方たちにとって、高いものを手に入れるのがステータスだったので、本当に必要でなくても持っておきたいアイテムです。
例えば毛皮のコート。
重くて実際に着心地もあまりよくないし、デザインも流行おくれ、しかも着ていくところもないというのがよくある話です。
100万円以上したミンクのコートが買い取りでも2万円ぐらいにしかならない…
ラビットやフォックスでは買い取ってももらえないとなると損をした気分になって、取っておこうと思われがちです。
実は人に見せるわけではないので、持っていても、手放してもわからないのです。
その方が自分が欲しかったものを手に入れられたのだという満足感をしっかり持てれば、実際の物がなくなってもその価値は減らないので手放せるのではないかと思います。
高かったからもったいないので捨てられない、ではなくて充分その目的を達成したので、その値段分の満足感は得られたと、損はしなかったと感じて手放されるのがお得なのだと感じていただきたいと思います。