元教員として現場に精通する経営コンサルタントが、より良い学校経営をサポート（1/3）

生徒募集から経営の効率化、教職員の働き方改革まで、学校の問題にトータルで対処

　年々厳しさを増す生徒募集や、教員の働き方改革など、より良い学校運営を模索している経営者は多いでしょう。「協育の伴奏者（アカンパニスト）」代表の角幸範さんは、30年の教員経験を経て、学校法人向けの経営コンサルティング事業を立ち上げました。大学や小中高、専門学校、学習塾など、教育関連事業者の支援を行っています。

　「学校法人には、一般企業とは異なる特殊な組織風土があります。財務面では、生徒・学生からの授業料が収入に直結。労務面では、多くの教員が、利益や損得よりも『子どものために』という奉仕精神を重んじる傾向に。独自の文化により、経営の効率化や働き方改革が進みにくいため、現場目線での意識改革が重要です。元教員の目線を生かして、経営者と現場の橋渡し役となり、スムーズな組織改善を目指します」

　多くの私立学校が抱える悩みの一つが、生徒募集です。角さんは、独立以前に在籍した学校法人で、入試広報部長や渉外部長を担い、コロナ禍の4年間で志願者数を毎年増加させた実績も。効果的な手法は、通っている生徒や保護者の口コミを広げることと言います。
　「受験生や保護者が何より重視するのは、実際にその学校に通っている方々のリアルな声です。教育サービスの質は、現場の先生方で決まります。熱意をもって指導にあたる先生方がいれば、自然と生徒の満足度は高まります」

　教職員のモチベーションを高める環境づくりとして、システム導入による業務効率化や、時短など柔軟な働き方の整備などを提案。経営の効率化や働き方改革につなげ、トータルで課題解消を導きます。

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【次ページ】小中高の担任や教員採用など、約30年の現場経験を経て、経営コンサルタントに転身

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