『「話せる英語」予想通り失敗の兆候あり』
こんにちは。与一の井上です。
皆様コロナウィルスによる影響を少なからず受けていらっしゃると思います。
その中で今日徳島県の公立高校の休校延長が発表され、
ご自分のことも勿論ですが、やはり学生の子を持つ親御さんは特にお子さんの勉強がどうなるのか
不安な方がたくさんいらっしゃるのではと推察致します。
僅かばかりではありますが、不安解消の一助とするべく、いくつか今できることを
ご提案させて頂こうと思います。
予習よりも復習を重視しよう!
全学年に共通するのは 復習>予習 ということです。
復習を重視する理由は、
①前学年までの内容に苦手があれば、その単元が出題されたときに解けないというだけでなく、
今後の新しい内容を学習する際にも大きな妨げとなること。
②苦手な単元は一度勉強しただけでは克服することはできません。二度・三度と繰り返し勉強し、
少しづつ理解を深める必要があるため、一つの単元を克服するだけでもある程度の時間が必要と
なります。この休校期間はまとまった時間が取れるため、継続して苦手克服に取り組む絶好の
チャンスであると言えます。
以上が挙げられます。
反対に予習をあまりお勧めしない理由は、
自分で勉強することによって万一間違った理解をしてしまうと、予習をしなかった場合と比べ
その後の修正に余計に時間がかかってしまうという事態に陥る可能性があるからです。
逆に言えば、正しく理解をできるのであれば、予習に反対する理由はありません。
後述するように無料の動画などで正しく理解ができる場合や、塾で予習を行う場合などです。
これらの点より、この休校期間には是非前学年までの復習を行って頂くことを強くお勧めします。
学年ごとに詳しくお話しましょう。
新中1生 焦らずできないところをなくそう!
①小学校の復習を行う(算数)
中学校からはご存知のように「数学」となります。
新しい考え方を多く吸収する必要がありますが、苦手な子の多い割合や分数の計算などを苦手な
ままにしておくと今後の学習に必ず妨げとなる時がやってきます。
是非この機会に問題集を購入するなどし、苦手を頑張って克服しましょう。
②国語の勉強をする
国語に関しては先に勉強をしたからといって困ることは一つもありません。
ただし教科書に準拠した内容を行うのではなく、せっかくの機会ですので「国語力」自体の養成
を狙いましょう。そのために、本屋さんで売られている教科書とは関係のない問題集を1冊購入
し、この休校期間にやり遂げましょう。
学校が始まればどうしても国語の勉強は疎かになりがちです。
是非この期間をチャンスと捉え、苦手な人も、得意な人も、国語の勉強に時間を割くことをお勧
めします。
③本を読む
本当であればどんな本が、とお話をしたいのですが、長くなりそうなので以降のコラムでお話さ
せて頂きます。
でも本を読むことって本当に良いことですよ。
新中2生 今の「あれ?」を2年生で「苦手」にしないように!
①中1の復習を行う(英語・数学)
上記の通り中1内容に不安があれば、一気に苦手が加速してしまうのが中2の勉強です。
英語であればbe動詞と一般動詞の区別、過去形や進行形の正しい使い方、
数学であれば正負の計算や1次方程式。
これらに少しでも苦手があれば、是非今のうちに克服しましょう。
これら克服せず気ばかり焦って2年生内容の予習に手を伸ばしても、百害あって一利なしです。
②動画を見て予習を行う
もう苦手な所なんかない、と言い切れる子は予習をしましょう。
ただし先に述べたように中途半端な理解は逆にその後の勉強の妨げとなることも少なくありませ
んので、是非無料の授業動画などを見ながら学習しましょう。
最近はかなりわかり易い動画もたくさんあるようですので、利用できるものは何でも利用してし
まいましょう。
新中3生 今が夏休みだとしたら?
①中1・2の復習を行う(全教科)
今後の授業、そもそも学校がどうなるかはわかりませんが、
もしかしたら休校期間の授業を夏休みに補うことも考えられます。
そうなれば本来10月にある基礎学に向けて復習に充てるはずの夏休みが、
中3内容の授業をする期間となってしまう可能性は否定できません。
そう考えると今を逃して1・2年生内容の復習をする期間はありません。
予習の重要性は否定しませんが、実は基礎学前の最後の復習のチャンスだと言われれば
復習を一生懸命しない理由はないと思いませんか?
この期間を上手に活用できれば、言い方は悪いですが他の子を出し抜くことだって全く不可能で
はありません。
今年のようなイレギュラーな状況では、正しく状況を理解し、それに上手に対応できた人が最後
に笑うことになります。
是非危機感を早く持ち、一刻も早く「受験勉強」をスタートさせましょう。
新高1生 高校の授業に置いて行かれないために!
①中学校内容の復習を行う(英語・数学)
こちらも上記同様の理由です。
中学校内容の理科・社会・国語に関しては、今から復習をしても高校で役に立つことはあまりあ
りません。
反対に英語・数学は中学内容ができるのは当たり前として授業が進みます。
少しでも不安があれば、絶対にこの機会に解消してしまいましょう。
予習をするのも悪くはありませんが、恐らく学校から課題が課される筈です。
その課題をこなすことによってある程度高校内容の勉強は進みますし、正直高校での授業を受け
てもいない状態で自己学習は難しく、危険も少なくありません。是非この機会に「中学校の英語
・数学は完璧」と言える状態を目指しましょう。
新高2生 ここが始まりになるように!
①受験勉強を開始する
高校2年生は受験生です。誰がなんと言おうとも。
1年生の内は中間テスト・期末テスト・実力(学力・一斉)テストの対策や、日々の復習、学校
の課題など目先のことに取り組むのに精一杯だった人がほとんどだったと思います。
そのような1年間を通して、自分のしたい勉強ができましたか?
2年生ともなれば今まであまり重視しなかった校外模試の成績がどうしても気になってきます。
この1年間も前年と同じように目先の勉強に追われていては、模試で高得点を取ることはかなり
難しいでしょう。
しばらく休みとなった今こそ、自分のための勉強を始める大きなチャンスです。
この期間に「受験勉強の進め方」をしっかり確立し、学校が再開されても継続していける体制を
作ってしまいましょう。
新高3生 「最後の夏」はやってこないかも!
①4月中にする勉強時間を設定する
勉強する。もうそんなことは言うまでもなく当たり前です。
中3生の項でも触れたように、もしかしたら夏休みが減ってしまう可能性は決して低くありませ
ん。つまり「まだ4月」ではなく、受験の山場と言われる夏休みを今迎えているのだという意識
を持って下さい。
そうは言ってもまだ実感がない人が大半かもしれません。
そんな人の為に必要なのは、内容よりもとにかく勉強量です。
こう考えてみて下さい。
もし部活も引退し、受験まで残り半年強となった夏休みなら、1日何時間勉強しますか?
その時間に今から休校期間の明ける5月6日までの日数を掛けて下さい。
その時間がこの1か月であなたが勉強に充てなければならない時間です。
とにかくまずは時間です。内容はそれから考えましょう。
勿論、受験勉強をとっくに始めており、内容を重視できる状態にある子は、その勉強を継続して
ください。
ここでちゃんと勉強しなかった人は、夏休みにやっと時間が足りないことに気付くことになるで
しょう。それから焦って勉強時間を増やしても、残念ながらまず間違いなく間に合いません。
そのような悲劇に見舞われない為にも、「まずはとにかく時間=形」を作りましょう。
もう本当に時間はありませんよ。
本音を言えば、塾に通っていれば「塾では予習、家では復習」と両立することができ、理想的だと思います。
蛇足ではありますが、もし塾に通っていないのであれば、この機にそうした可能性も考えてみては如何でしょうか。
きっと親御さんの中には学習の遅れを心配するあまり、「とにかく予習をさせないと」と思う方も少なくないでしょう。
でも条件はみんな同じです。きっと各学校や教育委員会、県や市もそれを補う対策は必ず講じてくれる筈です。
今は焦らずじっくりと自分と向き合い、今後の学習のための着実な土台作りに取り組んで下さい。