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農地の一括贈与はリスクが高い

小笠原哲二

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テーマ:生前贈与

農地を一括贈与し、贈与税の猶予を受けた農地を売却したいとの相談

バブルで地価が高いときに贈与を受けた農地を売却したいとの相談があった。どうにかならないかと、詳しい税理士さんに聞いたところ、とてもリスクの高い制度だということが分かり勉強になった。
リスクは以下のとおり
1、贈与税の免除が確定されるのは、贈与者または受贈者の死亡なので、長期に地価変動のリスクを負う
2、面積の20%を上限として、猶予された贈与税と利子を支払えば売却可能だが地価が大幅に下がると売却しても税金がまかなえないことがおこる
3、夫婦間や養親子間だと、離婚や離縁ができなくなる。(高い贈与税を払えばよいが)
4、すべての農地を買い換えることはできるが、納税猶予は解除されない
5、高額に買い取ってくれる話があって贈与税も利子も支払えたとしても、高額な譲渡所得税が翌年にくる
6、贈与者に相続が発生したら、相続財産に入れて相続税を計算することとなる。(相続税の納税猶予を受けるとまた売れなくなる)

なんとも、難しい制度なので、よくメリット、デメリットを理解して行わないとトラブルになる。

夫婦間での一括贈与するなら、離婚してから、財産分与という方法があったのではと思うが、税務署はまけてくれるかは税理士さんに今度きいてみたいと思いました。

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小笠原哲二
専門家

小笠原哲二(司法書士)

司法書士法人 小笠原合同事務所

超高齢化社会において複雑化する「相続」「財産管理」「終活」などの問題を、幅広い知見と人脈を活かし、信頼あるコーディネーターとして解決までサポートします。

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