施主の目指したい未来に寄り添い、豊かな人生を支える自由設計（2/3）

住宅設計は「どんな人生を過ごしたいか」をヒアリングし、可能性を提示

　住宅において野々瀬さんが心掛けているのは、施主の人生を豊かにする家づくりです。

　「『こんな間取りにしたい』『あのメーカーのキッチンを設置したい』といったご要望に加え、『この家でどんな毎日を過ごしたいか』というお話もお聞きします。ご家族が20年、30年と、気持ちよく暮らしていけるわが家をかなえるためで、日々癒やされ、活力を得て、幸福感に満たされる、そんな住まい本来の力を引き出します」

　例えば、「家族の息づかいが感じられるようにしたい」というリクエストでは、リビングを家の真ん中に据え、廊下がなく全て建具でつながった空間に仕上げました。

　また、猫5匹と暮らす夫婦のマイホームでは、ペットとの共生を熟考したと言います。
　「家の中でいたずらをされにくいよう、猫ちゃんの居場所を各所に設けました。一般の規格より廊下の幅を広げてキャットウォークを作り、猫用の排せつスペースを人間用のトイレの裏に配置して臭いを換気扇から排出。人と猫が関わり合いながら快適に生活できるように工夫し、『期待以上の家になりました』と大変喜んでいただけました」

　クライアントの希望に耳を傾けながら、予算の使い方も考慮。こだわりや好みなどを取り入れつつ、機能面が損なわれないよう費用のバランスもその都度考えます。
　「条件や制約がある中でも『あきらめた』という悔いが残らないよう、あらゆる可能性を提示し、最後まで施主さまと一緒に家づくりを楽しみたいと思っています」

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