中小企業の再建 ~社長と社員の意識改革~
以前、事業(再生)計画書の策定支援と金融円滑化法について書き込みをした。この二つは切っても切れない部分があり、金融円滑化法を適用し、借入金の返済猶予を受けている会社は、計画書の提出を求められるからである。
当然といえば当然だと思う。例えば、3,000万円を借り、毎月、50万円の返済をすると契約をしていたものを、カネが無いからと、その契約不履行を認めてもらっていることになるのだ。
貸している方からすれば、
「今は無理だとしても、1年後にどのように返済できるようになるのか教えてほしい」
と言ってくるのは当たり前のことではないだろうか。
それを表すのが事業(再生)計画書ということになる。
この計画書はどのようなことを記載するのかは別の機会にするとして、いわゆる
『絵に描いた餅』 とならないようにすることが重要だ。
先のことなど誰にもわからない。しかし、商売を行っていれば、売上がどれくらい見込めるのか。そして、自分の給料や、社員の給料と賞与、その他の経費にどれくらいかかるのかはある程度わかってくると思う。
ポイントは利益をキッチリと出し、返済原資となるキャッシュを産むことができるかどうかを現実的に描くことが大切なのだ。
計画を立てるだけでは時間の無駄となる。計画を立てたら、その数字を達成しなければならない。
そのためには何をしなければならないのか。
社長一人で悩んでも何も解決しないし、悩んでいるだけでは数字は残らない。数字を残すことができなければ、その先には厳しい現実が待っている。
背水の陣でも何でも言葉では何とでも覚悟を述べることができる。
本気で取り組む覚悟を従業員や時には取引先にも告げて協力してもらわないとならない。
従業員や取引先にどのように説明したらいいのか。
計画を立てても実践できるかどうか不安になる。
そもそも計画書の作成からどうしたらいいのかわからない。
考えたら悩みは尽きることはない。
話をすることによって、精神的に楽になるし、何か糸口が出てくることも多くある。
少しでも不安になることがあったら、是非とも相談していただきたい。