陶山訥庵のエリア戦略
あの会社はこうして・・・
先日ある本を読みました。
帝国データバンク情報部 藤森徹(2017)
『あの会社はこうして潰れた』
日本経済新聞出版社
帝国データバンクの倒産を取り扱う部署、
『情報部』で25年間、取材を行ってきた
著者が書いたものです。
倒産情報という、あまり目を向けたくはない
内容の本ですが、
こういう状況になることを少しでも
防ぐヒント探しのためです。
そして読んでみると、
共通点もいくつかありました。
上手くいかなくなる共通点とは・・・
そこには倒産までに至った有名企業の
(内容はかなり薄いですが)経緯が綴られています。
・社会の変化に対応できなかった
・身の丈に合わない経営をしていた
・本業以外の事業に手を出した
など、原因として考えられることは
たくさんありました。
でも、それらの原因とともに
もう一つ原因があります・・・
意思決定
共通する点は、『意思決定』です。
この方向が正しいと思って、
経営の舵をきる。
でもその方向が良くなかった。
・・・と、ここまではどの企業でも
日常茶飯事だと思います。
問題はこの先の話で、
間違った方向に進んでしまった場合、
・方向が違うことに気付けるか
・すぐに別の方向に舵をきれるか
だと思います。
この本に書かれている事例は、
間違った方向に、
大きな力で進んだ結果こうなった、というものばかり。
予兆を察する
間違った方向に進んでいるかどうかには、
色々な信号がありますよね。
・経営数字
・お客様からの反応
・経営者仲間からの助言
こういったものがあったとしても、反対に
・業界の商慣習
・社内の雰囲気
・経営者のプライド
などが邪魔をして、舵をきれないこともあります。
でも、意思決定のスピードを速くするだけで
最悪の事態は回避できる可能性が上がることは事実です!
間違った方向に進んでいると
感じたとき、すぐに行動できるか。
企業の存亡がかかったときに、
商習慣やプライドはもはや必要ないでしょう。
後であのときこうしていれば・・・
そんな後悔をしないためにも
日ごろから判断するスピードを速くする訓練をしましょう!